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今乗りに行くべき!福井が誇る秘境のローカル線「JR越美北線」乗車記【福井→九頭竜湖/2022年9月】

 

今回は、福井県を走る秘境ローカル線「JR越美北線」に乗りに行ってきたときの様子をご紹介したい。全国でも指折りの"廃線危惧路線"と噂される同線だが、実際に乗ってみると、もはや「逆によく今までこの路線存続してたな…」と思えてくるほど"ローカル線していた"。

 

【もくじ】

 

 

福井平野を駆け抜ける、1両のディーゼルカー

特急サンダーバード34号を福井で降り、越美北線が発着する2番線へとやってきた。止まっていたのは、昔ながらの朱色(いわゆる「首都圏色」)に身を包んだ、1両のキハ120。JR西日本のローカル線ではおなじみのやつだ。

 

福井駅越美北線の時刻表。列車自体も1日8本しかないが、終点・九頭竜湖まで足を延ばす列車はさらにその半分しかない

さて、この越美北線だが、ローカル線らしく本数が非常に少ない。終点の九頭竜湖まで足を延ばす列車に関しては、なんと1日にわずか4本しかないのだ。そして今回乗ってきたサンダーバードは、その1日4本のうちの1本に対して「乗り換え時間わずか7分」という奇跡の接続を誇っている。だが、そんなにギリギリで乗り込んでも席なんか空いているはずがなく、めぼしい座席はすべて旅行客や鉄道マニア、そしてローカル線の大口顧客である地元の中高生で埋まっていた。仕方がないので車両後方に立ち、ちょっと空いてきたら後面展望でも楽しむことにする。

列車(列を成しているとは言っていない)は、16:50、定刻で福井駅を発車した。

 

越前花堂駅。奥に見えるのが北陸線ホーム

福井を発車した越美北線の列車は、次の越前花堂までは北陸本線の線路を走る。とはいえ越前花堂駅のホームは、このように北陸本線越美北線でしっかりと分かれており、それゆえ越前花堂に着く直前で線路はすでに二手に分かれているのだ。

北陸本線は、2024年3月の北陸新幹線延伸開業を機に、JRから経営が切り離されることが予定されている。そうなれば青春18きっぷは原則使えなくなるわけだが、越美北線の列車で福井→越前花堂を移動するときは使えるようにしてくれるのか、それともそうした特例は設けないのか、個人的にはちょっと気になるなと思った。とはいえ正直、2024年3月まで越美北線は存続してくれるのだろうか……という心配も、それはそれでまたある。

 

越前花堂で数名の乗車があって以来車内には動きがなかったが、そこから3駅目の越前東郷で、地元の利用者の方が数名下車していった。中には買い物袋を提げ、手にきっぷを握りしめた男の子などもおり、電車に乗って街までおつかい……なんていう情景が想像されて和んだ。

列車は、田園の広がる平地の中をひたすら進んでいく。速度は70km/h前後出ており、意外と速い!というのが正直な感想だった。まあ、この先もっと速度が遅くなるところなんていくらでもあるのだが、ともかく平地では意外にスピードを出すんだ、ということに少し驚いたのだった。

 

次の一乗谷駅に着く直前には、何やら真新しく立派な建物が見えた。よく見ると「新博物館10月1日開館」と書いてあり、これはまだオープンしていない施設であることがわかる。

これは「福井県一乗谷朝倉氏遺跡博物館」としてオープンする予定の建物。実際の遺構や朝倉家当主・義景の居館を再現した模型など、朝倉氏に関するさまざまな展示物が用意されるようだ。一乗谷の駅からも近そうだったので、もしかしたらここへのアクセスで越美北線を利用する人も出てくるのかもしれない。

福井平野の終わり

さて、この一乗谷のあたりで、ここまで続いてきた福井平野は終わりを告げる。そしてここからの車窓は一気に山深くなり、ローカル線の色もどんどん強くなっていくことになる。

 

うねる線路と足羽川、そして天下の必殺徐行

第1足羽鉄橋を通過中

一乗谷を出ると、列車はほどなくして足羽川という川を渡る。ずいぶん立派な鉄橋だが……このすぐ先で、列車は急に、時速25km/hにまで減速を迫られることになる。

なぜそんなことになっているのかというと、これはJR西日本お家芸「必殺徐行」というのを行っているからだ。これは「列車の速度を落とすことで線路へのダメージを減らし、線路の保守にかかるコストを削減する」という、JR西日本が限界赤字ローカル線で繰り出す最後の切り札となっている。逆に言えば、これが登場するということは、この路線の経営状況は……まあ、お察しだということだ。

 

越美北線の2019年度の営業係数は「1,366」。この数字が意味するところは、つまり「100円稼ぐために1,366円の経費がかかる」ということだ。これはJR西日本全体で見ても9番目に悪い成績となっており、越美北線の経営の厳しさがよく表れた数字だと言えるだろう。

実際、昨年(2021年)には、越美北線の列車が8割減便されるかもしれないという報道すらなされたくらいだ。8割に減便、ではなく「8割を減便」である。結局この壊滅的な減便は免れたものの、依然として大幅減便、あるいは廃線の可能性すら常にぬぐい切れないというのが現状だ。だからこそ、越美北線は「今乗りに行くべき」路線なのだ。

 

さて、列車は次の越前高田駅に向けて歩みを進めているわけだが、なんとこの間に足羽川を3回も渡っている。線路もうねうねと蛇行しているが、足羽川はそれ以上に複雑に蛇行して流れているからだ。どうしても急カーブを描けない鉄道は、自由に急カーブを描く川を何度か渡りながら、なんとか川に寄り添って進んでいるというわけだ。

 

次の小和清水では、学生さんが1人乗り込んできた。ここまで車内のお客さんは降りる一方だったので、久々の乗客だ。ただ、この時点ではまだ降りた人は数名で、車内は依然として込み合っている。

 

大野の市街地に向けて

越美北線の列車は、このあたりではいよいよとんでもないところを走り始める。急峻な山にかかる霧と雲、崖ギリギリに敷かれた線路にはスノーシェッド。必殺徐行も何度も繰り返しており、どんどん人里離れた車窓になっていく。

そんな中に現れた美山駅は、この区間においてはずいぶん活気のある駅。ホームは2面あるし、ちゃんとした駅舎と構内踏切がある。さらに、対向列車がここでやって来て、実際に行き違いを行ってもいる。下車も何名かあり、ちゃんと「駅としての活気」を有している駅だなと感じられた。駅の近くには学校などもあり、なるほど、ちゃんと人の息吹が感じられる地であることがわかる。

 

越前大宮の駅は、なんだか三江線なんかで見たことがあるような構造をしている。これ以降にもこういう構造の駅は何個かあるのだが、要はこれが当時のローカル駅のスタンダードだったということなのだろう。

計石の駅は、目の前にレトロなタバコ屋さんが構えていた。現在も営業しているのかはわからないが、自販機が営業していたこと、そして建物に人がいたことを鑑みるに、少なくとも建物としてはまだ現役なのだろう。ローカル線の駅前にある昔ながらのタバコ屋さん、なんともノスタルジックな光景が今なお残っているようだ。

 

このあたりの区間で見られる、水墨画のような景色

さて、列車は相変わらず、とんでもなく山深いところを走っている。豊かな青緑で統一された山々、そこにかかる白くて厚い雲。まるで水墨画の中を走っているような気になってくる。秘境、という言葉がこれほど似合う情景もそうはないだろう。

ただ、驚くべきことに、福井から乗っている下校中の学生さんたちはまだほとんど車内に残っている。すでに福井を発ってから50分近く経過しているのだが、彼らは毎日この距離を、この道のりで登下校しているのだろうか。完全に部外者の自分がこれを言うことが適切かどうかはわからないが、本当に頭の下がることだなと心の底から思う。

 

次の牛ケ原でようやく周囲が開け、車窓には水田が見られるようになった。列車が山を抜けて、大野盆地へと入ったのだ。そして、続く北大野ではついに駅前に駐車場が現れ…

しばらくぶりの市街地を通り抜けて、ついに……

越前大野駅、到達!!!!!!

 

ここ越前大野越美北線の運行上の拠点となっており、ここに置かれている車両基地の「越前大野地域鉄道部」には越美北線ディーゼルカーが所属している。また、越美北線の沿線で最大の都市であり、3万以上の人口を擁する大野市の主要駅でもあるため、越美北線の中間駅としては断トツで乗降客数が多い。福井からずっと乗っていた学生さんをはじめ、地元の人たちもほとんどがここで降りて行ってしまった。

 

ついに"真の奥地"へ

越前大野駅を離れる列車

というわけで、ここで初めて目に見えて乗車率が下がり、残っている人もほぼ鉄道マニアしかいないという状況になった。ここから先は、いよいよ「越美北線の"真の奥地"」へと足を踏み入れていくことになる。

正直なことを言えば、ここまでの区間ですら「よくこんなとこの路線が今まで維持できてたなあ」という感想だった。とはいえ上述のとおり、ここまではまだ通学の需要があった。ここから先の区間では、それすらもほとんどなくなってしまうのだ。

 

列車は越前大野を発車したあとも、しばらくは大野盆地の平坦なところを走る。しかし、3駅先の下唯野が見えてくるあたりから、また少しずつ山間へと首を突っ込んでいく。少しずつ急になっていく上り坂を、エンジンをうならせて力強く進んでいくキハ120の姿はなんとも頼もしい。

そして、高台から集落を見下ろせるような立地になっている柿ヶ島駅を経て、

とんでもない高さから九頭竜川を見下ろす谷を越えて、列車は終点の2駅手前、勝原駅に到着。ここから先は国鉄ではなく、鉄道公団と呼ばれる機関が建設した区間となっている。

 

公団の影がちらつく?末端区間

鉄道公団は、かつて鉄道路線の建設を担っていた公的機関で、国鉄とは独立した機関となっていた。需要の全くない赤字ローカル線でもどんどん建設し、それを国鉄に貸し付けていたため、国鉄にとりついたキングボンビーと揶揄されている。

 

公団が建設した路線の特徴として、ローカル線にもかかわらず長大トンネルや高架を多用しているというのがある。公団は路線を運営するわけではないので、いくら建設コストがかかっても、いくらその元が取れなくても一切問題ないからだ。この越美北線の勝原~九頭竜湖間も例外ではなく、この区間だけは険しい山をひたすら長大トンネルで貫いており、列車は猛スピードでそこを通過していく。たっぷりとコストのかかった、列車にとっては走りやすい線路だというわけだ。

(あまりにも映り込みが激しいため、トリミングしています)

こちらは終点の1つ手前、越前下山駅の様子だが、もはやガラスが曇りすぎて何が何だかよくわからない。要は、それだけ長いトンネルを抜けてきたということだ。

そして列車は再び長大なトンネルへと入り、それを抜けると……

 

福井から約1時間40分、ついに終点・九頭竜湖に到着……!!!

 

九頭竜湖は1面1線の駅となっており、ここまで乗ってきた列車は、このまま折り返して福井へと戻っていくことになる。この駅で列車の行き違いなどはできないが、まあ本数が本数なのでそんな必要はないということだ。なにせ、この駅にやってくる列車は、1日わずか4本しかないのだから。

 

終点ということで、駅の端には車止めが設置されている。しかしその線路を見ると、何やら名残惜しそうに、その向こうにある山に向かって伸びたがっているようにも見える。

 

引用元: https://news.mynavi.jp/article/trivia-279/

実はこの越美北線、本当は九頭竜湖止まりの盲腸線で終わるはずではなかったのだ。本当はここからさらに山を越えて岐阜県へと入り、岐阜を南北に貫く越美南線(現在の長良川鉄道越美南線)とつながって、日本海側と太平洋側を結ぶ一大路線になるつもりだったのだ。しかし結果的にそうはならなかった。完成させたところで採算などとれるはずがなく、工事は打ち切りになってしまったからだ。

 

九頭竜湖駅でもらえる到着証明書

そんなわけで「しぶしぶ終点をやっている」ような状態の九頭竜湖駅だが、盲腸線を2時間近くかけて抜けた先の終着駅、そして福井県最東端の駅ということで、旅人やマニアを引き付けてやまない存在にもなっている。駅に隣接している「道の駅 九頭竜」のスタッフの方が窓口業務をしており、到着証明書なるものをくれたりもするのだ。

 

駅舎はこんな感じ。上述のとおり道の駅が隣接しており、そこにファミリーマートが入居しているため、ひなびた終着駅のわりに食料の調達には困らない。

 

まとめ:乗れるうちに乗ろう

というわけで、福井県を走る長大ローカル線「越美北線」を全線乗り通した様子をお伝えしてきた。正直これから減便は起きるだろうし、特に末端の区間は、予期せぬ災害で突然廃止になってしまう可能性も普通にあると思う。なかなか行きにくい立地ではあるが、ぜひ乗れるうちに乗っておくことをおすすめしたい。

 

(※この記事の情報は、すべて2022年9月3日現在のものです。実際に訪問される際は、最新の運行状況など、各社Webサイト等で必ず確認をお願いします。)

 

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【最高におすすめ】Pixel 6a用にSpigenのフィルムとCaseologyのケースを買って優勝した【レビュー】

 

今回は、Pixel 6a用に購入したフィルムとケースがすごく良かったのでご紹介したい。特にケースについてはそこまで選択肢が多いというわけでもないので、選ぶうえで少しでも参考にしていただければ嬉しい。

 

【もくじ】

 

 

Spigenのガラスフィルム「AlignMaster」

まずはフィルムについて。今回はスマホ周辺機器でお馴染みのSpigenから発売されている「AlignMaster」というものを購入してみた。

 

このフィルムの特徴は、きれいに貼るための工夫が本当にたくさん施されていること。久しぶりにスマホ用のフィルムを買ったのだが、こんなに進化しているのか!とびっくりしたほどだ。以下、その様子を写真付きでお届けする。

 

フィルム貼り付けの手順

まずは、このように付属の布やウェットティッシュで画面をきれいにする。フィルムと画面の間にホコリが入ってしまってはどうしようもないので大事なポイントなのだが、まあ、この布やクリーナーくらいなら付属しているフィルムは多い。

 

スマホ本体に半透明の枠をつけ、それでフィルムの位置合わせをしている

それが終わったらいよいよフィルムを画面に乗せる…のだが、この製品の最大の特徴は、このように貼る位置を合わせるためのプラスチックの枠が付属していること。フィルムを貼るときに斜めになっちゃった…というのはよくある話だと思うが、この枠に合わせてフィルムをセットすればそうした悩みとはおさらばできるわけだ。

 

貼り終わったフィルムを見てみると、このように「PRESS」「SLIDE」と書かれたシールが貼られている。この指示に従って指でフィルムを押してやるだけで、大多数の気泡を抜くことができるのだ。

それでも残るしぶとい気泡については、これまた付属している黒いヘラで押し出す。たかがヘラと侮るなかれ、しばらくやっているとビックリするほど気泡は出ていってくれる。

 

仕上がり

結果としてはこのように、なんと1つも気泡を残すことなく、完璧な位置でフィルムを貼ることができてしまった。スマホのフィルム貼りに苦手意識のある人は多いと思うし、実際自分もその1人なのだが、これなら一切心配する必要はないだろう。ちょっと値段は高めだが、これは文句なしにおすすめだと言える。

 

実際に使ってみて

このフィルムを貼ってしばらく使ってみたので、その感想についても軽く触れておきたい。

まず気になるのは、やはり画面内指紋認証の精度への影響。Pixel 6aは画面内指紋認証を搭載しているので「フィルムを貼ったら指紋センサーが使えなくなった!」なんてことが起きては困るわけだが、結論としては体感できるほど認証精度が下がるということは今のところ起きていない。フィルムを貼る前から認証失敗することはあったし、貼ったからといってそれが増えた感じも無い、といったところだ。

 

また、ガラスフィルム特有の「なんか微妙にタッチのレスポンスが悪くなる気がする」という問題については、こちらは正直このフィルムでも発生している。ゲームなどを本気でやりたいということであれば、そもそもガラスフィルムではなくコーティングなどを検討した方がいいと思う。僕自身も以前使っていたが、コーティングであればタッチの精度への影響は一切ない。

 

Caseologyのケース「ナノポップ」

次はケースについて。今回購入したのは、Spigenが展開しているブランド「Caseology」の「ナノポップ」というケース。カラーは「ブルーベリーネイビー」というものだが、最大の特徴はその見た目のオシャレさ

 

装着してみた

というわけで装着してみた。なかなかにおしゃれなデザインではないだろうか。カメラ周りの黄色がいいアクセントになっていて、どこか可愛さのある、ポップなルックスに仕上がっていると思う。質感についてもさすがSpigen系列といったところで、カジュアルだが安っぽさは一切ない。

フィルムを貼っているので写真だと分かりにくいが、ちゃんとケースのフチも画面より高い位置になっている。これがあるか無いかで落としたときの画面割れリスクは全然違ってくると思うので、なかなか大事なポイントだ。

 

実際に使ってみて

実際にしばらく使ってみての感想としては、

  • 指紋のつきやすさ…それほど気にならない
  • 音量ボタン・電源ボタンの押しやすさ…問題なし
  • 手に持ったときの持ちやすさ、滑りにくさ…全く問題なし

……といったところで、総じてなかなか優秀なケースとなっている。Pixel 6aのケース選びにおいては、かなり有力な候補の1つだといえると思う。

 

まとめ

というわけで、Pixel 6aのフィルムとケースを紹介してきた。こういうのって通販で買うとなかなか実物のイメージがつかみにくいのだが、今回はどちらも「大当たり」だったと思う。フィルムやケース選びに迷っている人に、少しでも参考にしていただければと思う。

 

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【今回紹介した商品はこちら】

 

 

【Pixel 6aの実機レビューはこちら】

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【実機レビュー】Google Pixel 6aで"Pixelデビュー"して感じた良いところと微妙なところ【OS、カメラ、処理能力、コスパ】

 

今回は、大ヒット中のAndroidスマホGoogle Pixel 6a」を購入したので実機をレビューしていきたい。実は自分にとっては「人生初Pixel」でもあるのだが、これまで他社製Androidを乗り継いできて、そのうえで感じたPixel 6aのいいところ、微妙なところについて書いていく。

 

【もくじ】

 

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外装について

というわけで、まずはPixel 6aの外装を見ていきたい。やはりまず目につくのは、本体上部を横切るようにブラックアウトされたカメラ部分だろう。Among Usのアバターみたいな見た目をしているが、これはこのスマホがPixel 6ファミリーの一員である証でもある。

ホワイトの色調はよく見ると2種類あり、カメラ部を境にしたツートンになっている。奇抜な見た目だなあ…と最初は思ったものだが、ずっと見ているとなんだか段々おしゃれに見えてくるから不思議だ。

ディスプレイ側はこんな感じ。インカメラの穴の大きさやベゼル(枠)の太さには正直ちょっと安っぽさを感じてしまうが、まあ実際安いので仕方ない。多少野暮ったさはあるものの、全体としては悪くないデザインだと思う。

外装で個人的にいいなと思ったのは、カメラの出っ張りがそこまで大きくないところ。Pixel 6や6 Proに比べても明らかに控え目な出っ張り方で、ケース無しで机においても端末が斜めになることはほぼ無い。

6.39インチのMate 20 Proとの画面横幅の比較。意外にも体感的に差がある

逆に、使っていて意外と気になるのは本体の小ささ。Pixel 6aは画面サイズは6.1インチ、本体の横幅は71.8mmと、昨今のAndroidスマホとしては小さめなサイズをしている。当然分かった上で買ったので文句はないのだが、長時間見ていると意外と目が疲れるし肩が凝る。僕は今まで横幅75mmくらいの端末ばかり使ってきた人間なので、このサイズ感に慣れるのはちょっと時間がかかりそうだ。とはいえ、数日使っていたらある程度は慣れてきた。

 

付属品はこんな感じで、データ移行用のケーブルとUSBアダプタがついている以外に目立ったものはない。クリアケースやACアダプタは付属していないのでそこは要注意。

 

OSについて

多くの方がご存じのように、Pixelに搭載されているAndroidはほぼカスタムされていない「素のAndroid」。これは人によって好みが分かれるポイントだが、個人的には「これはこれでアリ!」という印象だった。

2回スワイプダウンしないと出てこない明るさ調整バー

痒いところに手が届かない、というのは正直あると思う。僕が以前使っていたMate 20 Proに搭載されていたEMUIでは、画面のサイドからドロワーを引っ張り出してそこからアプリを起動できたし、画面を一度スワイプダウンするだけで明るさ調節バーにアクセスできた。PixelのOSはこうした細かいところへの配慮は今一つで、小さな不便の積み重ねで「上手く言えないけどなんか微妙に使いにくい」というようなUXになってしまっている節が正直ある。ただ、数日使っていると慣れるもので、今ではほとんど気にならなくなってきている。

 

このシンプルなホーム画面がたまらなく好きです。丸アイコンもいいよね

単純にUIの見た目という点においては、下手にカスタマイズされた他社のAndroidよりも圧倒的に抜きん出ていると感じる。マテリアルデザインの仕様書を毎年策定しているGoogleが作っているだけあって、PixelのUIも非常にセンスのいいマテリアルデザインを取り入れている。また、カスタマイズが控え目なだけに、操作感がヌルヌルサクサクで気持ちいいのも非常に魅力的。このあたりは某Xia○miの激重ROMなどに比べて圧倒的に優れているし、使っていて気分がいいところ。

 

個人的に「おおっ」と思ったのは、デフォルトのホーム画面に「Google Arts & Culture」からの画像が用意されていること。Google Arts & Cultureというのは、文字通りGoogleによる文化遺産のデータ保存・紹介プロジェクト。そこ由来のアートの画像を壁紙で用意してあるというのは、これはGoogleスマホならではの要素だと言えるだろう。

 

といった感じで、メリットデメリットあるものの総合的には「まあこれはこれで良いよね!」という結論に達したという感じだ。

 

カメラ性能について

カメラの作例についてはすでにネット上に山ほど出回っているので、ここではサクッと紹介するに留めておきたい。Pixel 6aのカメラは、5万円台スマホとしては頭一つ抜けてキレイに撮れるものとなっていてコスパが非常に高い。サッと取り出してパッと撮った写真がキレイ、という、スマホカメラとして最重要な要素をちゃんと満たしていてとても良いと思う。

昼間の風景写真については、文句なしの綺麗さで撮れる。実際に肉眼で見る映像よりはちょっとビビッドなのだが、写真としての仕上がりという観点ではその方がベターだろう。

3倍ズーム

7倍ズーム

廉価グレードなので仕方ないが、光学ズームを搭載していないぶんズーム性能はそれほどでもない。高倍率になればなるほど「記録用」という感じになっていくだろう。まあ、5万円台スマホのカメラとしては文句は全くない。

 

暖色寄りの照明を使っている自室で撮影した、夜ごはんのカレー。カメラによってはホワイトバランスが崩れがちなシチュエーションだが、Pixel 6aのカメラはきれいに、自然な色味で、そして美味しそうに写してくれた。にんじんや鶏肉の解像感もなかなかのものだろう。

 

ある程度光量のある場所であれば、夜景も非常に鮮明に撮れる。ややノイズを抑えきれていない感じはあるが、パッと見て素直に「あ、きれい!」と思える写真に仕上がっているといえるだろう。5万円台で買えるスマホとしては頭一つ抜けて優秀であることがわかると思う。

画質が落ちがちな超広角もこのとおり、十分きれいな夜景写真を撮ってくれる。細部を見ればちょっと解像感に欠ける気もするが、まあスマホで見る分には必要十分だといえる。

一方、光量の少ない場所でナイトモードを使うとこんな感じになる。画としては仕上がっているものの、キレイな写真とはちょっと言い難いだろう。このあたりはちょっと限界を感じるところではあるが、値段が値段なので「撮れるだけでも御の字」という評価が妥当だと思う。

 

処理能力について

処理能力は十分で、日常使いにおいて性能不足を感じることは今のところ一切ない。ホーム画面の操作やWeb閲覧はもちろん、TwitterInstagramTikTokの読み込みでもストレスは全くなかった。

室温は28℃、扇風機の風が当たる場所で測定

AnTuTuベンチマークを回してみると、661,753点というスコアが出た。ハイエンドのPixel 6と同じSoC(Tensor)を搭載しているので、当たり前だがスペックはなかなか高い。というか、これで不満があるという人は世の中にほとんどいないだろう。

 

これだけ処理能力があれば、大抵のゲームも難なく動く。推奨スペックが「SD845以上」となかなか高いプロセカも、ある程度のタイミング調整は必要なものの、性能的にはなんのストレスもなく動いていた。まあ、Pixel 6aより2世代分くらい性能の低い無印iPad(第8世代)でもプロセカはほぼ問題なくプレイできるので、当然といえば当然の話ではある。

 

ディスプレイの画質、スピーカーの音質について

視野角が広く、明るさも十分なディスプレイ

ディスプレイの画質については不満は一切ない。最大800ニットという十分な明るさを出すことができ、有機ELなので視野角もバッチリだ。発色についてもビビッドかつ自然な色合いで、一部機種であるような「やたら青っぽい!」「やたら黄色っぽい!」といった現象もみられない。リフレッシュレートは60Hzと控え目だが、ぬるぬる動くOSのおかげでそれもさほどは苦にならない。

 

受話スピーカーと共用の天面側スピーカー

スピーカーの音質については「値段を考えればそこそこ良い」といったところ。ステレオスピーカーとはなっているが、天面側は受話スピーカーと共用で音量、音質ともに控え目な印象。音楽に聴き浸るような用途には使えないが、YouTubeTikTokの動画を見る程度なら十分だろう。総じて「スピーカーは平均点」という印象だ。

 

生体認証について

Pixel 6aの指紋認証は、ディスプレイに埋め込まれた画面内指紋認証。そうなるとやはり認証の速度、精度が気になるところだが、これに関しては「中くらい」といった感じだった。爆速という印象はないしたまに認証失敗するけれど、実用上のストレスはそれほどでもない、といったところ。

以前使っていたMate 20 Proは、画面内指紋認証の黎明期に登場した機種なだけあって認証の速度、精度ともにやや難ありだった。それと比べれば確実に進化しており、時代の流れを感じたのだった。

それより、問題なのは顔認証がないこと。Androidだと「顔と指紋両方使える」という機種も多い(というかそちらが大半)なのだが、Pixelは代々頑なにどちらか片方しか搭載しておらず、それは6aとて例外ではないのだ。これはそこそこ不便なので、購入前に覚悟しておいた方が良い部分だと思う。

 

サイドボタンの配置について

Pixel 6aはボリュームボタンより上側に電源ボタンがある

Pixel 6aは、サイドボタンの配置にクセがある。これはPixelシリーズ共通の特徴ではあるのだが、ボリュームボタンの上に電源ボタンが配置されているのだ。

一方Mate 20 Proでは、ボリュームボタンの下側に電源ボタンがある

Androidスマホにおいては、このように「ボリュームボタンの下に電源ボタン」という機種が多数派となっており、ここは慣れるまで微妙に使いにくく感じる部分だった。何度か、画面を消灯しようとして音量↓ボタンを押してしまったりした。

 

データの移行について

今回は別のAndroidスマホ(Mate 20 Pro)からデータのコピーを行ったのだが、これがスムーズかつ爆速で本当にびっくりした。

Pixelのデータ移行機能は、このようにUSB-C to Cのケーブルを介して有線で行うようになっている。有線というのがミソで、このデータ移行、HuaweiOppoなどのスマホが搭載する無線でのデータ移行機能に比べて圧倒的に転送速度が速い。僕の場合はおおよそ50GB前後のデータがスマホに入っていたのだが、このコピーがなんと20分かからずに済んでしまった。無線だと1時間以上かかることもよくあるので、これには感動するほかなかった。なお、ケーブルは付属しているものを使ってもいいし、データ転送に対応していればサードパーティー製でも問題ない。

写真左のPixel 6aでは、データのコピーをしながら指紋の設定を進められる

さらに驚いたのは、データのコピーを進めながらPixel 6aの初期設定を同時進行でできてしまう点。指紋認証などのセットアップを並行して行えるので、びっくりするほどセットアップの効率が良い。よく考えられているなあ…とただただ唸らされるばかりだった。素晴らしい。

 

当然ですが、624日前からPixel 6aを使っていたわけではないです

ちなみに、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」に関しては、以前使っていたスマホから利用履歴が自動で引き継がれた。これはおそらくPixel以外でも対応しているとは思うけれど、便利だなと思ったのでついでにご紹介しておく。

 

NFCについて

Pixel 6aはおサイフケータイを搭載しており、モバイルSuicaやiD、Quicpay+といった電子マネーを利用できる。実際にしばらく使ってみたが、感度についてはとくに問題はないと思う。

また、通常のNFCについてももちろん利用できる。クレジットカードのタッチ決済だけでなく、マイナポータルやワクチンの接種証明書といったアプリにも対応しており、安心して使うことができる。

 

APNについて

ワイモバイルのSIM(n101)を挿したときの画面

今回購入したPixel 6aはau版だが、ワイモバイルのSIM(n101)を挿すと自動でAPNが読み込まれ、通話・データ通信ができるようになった。au版の白ロムを購入してSB回線で使いたい、という人も、これならスムーズに使い始められるだろう。

 

ただし、記事執筆時点では、au版Pixel 6aの対応バンドは非公開となっている。今後公開される可能性もあるので、他社回線での利用を検討している人は、購入前にauの公式サイトで確認するのがおすすめ。ただ、これまでのPixel(3~6)では販路による対応バンド帯の違いはなかったため、おそらく6aに関しても同様だと思われる。

 

その他の機能について

ロングスクリーンショット:対応

Pixel 6aでは、このように範囲を指定して縦長のスクリーンショットを撮ることができる。中華メーカーなんかでは何年も前からある機能だが、ついにPixelも最近対応したようだ。

 

ワイヤレス充電:非対応

ワイヤレス充電器に乗せても、当然ながら充電はされない

ここはハイエンドのPixel 6と差別化されているところで、6aではワイヤレス充電を利用することができない。金額を考えれば妥協できる点ではあるけれど、この機種の数少ないウィークポイントの1つだと言えるだろう。

ちなみに、有線での充電はUSB-PD(18W)までの対応で、ここはiPhoneと横並びとなっている。またPPSにも対応している。

 

まとめ:割り切りポイントを理解して買おう

気に入った点もそうでない点も含めて書いてきたが、総合的には完成度の非常に高いAndroidスマホだと思う。定価でも5万円台前半、キャリア版なら割引施策でさらに安く買える端末であることを考えれば、そのコスパは相当なものだろう。AndroidiPhone SEとでも言うべきか、誰にでもおすすめしやすい1台となっている。

 

ただ、それでもやはり割り切るべきポイントはあるというのも、ここまで見てきた通り事実ではある。買った後で後悔しないために、最後にそれだけ再確認しておきたい。

  • OSが微妙に使いにくい
  • 顔認証がない
  • 指紋認証の速度、精度はそこそこ
  • 暗所撮影は期待しすぎは禁物
  • ディスプレイは60Hz(そこまで滑らかな映像がうつるわけではない)
  • ワイヤレス充電非対応

このあたりが割り切れるなら、もう「ミドルレンジはこれ一択!」といっても過言ではないような状況となっている。気になった方はぜひ店頭で実機を触ってみることをおすすめしたい。

 

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【レビュー】鉛筆そっくりなスマホ・タブレット用「uniタッチペン」を買ってみた!お絵描きはできる?

 

今回は、あの三菱鉛筆がuni鉛筆そっくりな見た目で販売しているスマホ用タッチペン「uniタッチペン」を購入してみたので使用感などをレビューしていく。500円程度と安価に売られているが、メモやお絵描きにはどこまで使えるのか?実際に検証していきたい。

【商品ページ】

 

【もくじ】

 

手に取ってみた

というわけで、さっそく開封していきたい。

パッケージから取り出してみると、持ち手の部分に関しては本当に「uniの鉛筆そのもの」といった感じですごく可愛いし、六角えんぴつと同じ形なのでめちゃくちゃ持ちやすい。学校や電車内なんかでこれを使っていたら、ちょっと一目置かれそうだ。本当にめちゃくちゃ可愛い。

 

一方のペン先は鉛筆っぽい見た目ではなく、柔らかくて丸い形状となっている。

https://www.mpuni.co.jp/news/20220209-52680.html

これは公式サイトから引用した画像だが、ペン先にはこのようなシルバーコートの毛がびっしりと生えている。画面をタッチする際にはこの毛が広がり、接触面積を増やすことでタッチの安定性を増しているんだとか。

実際に使ってみた

というわけで、ここからは実際にスマホでこのタッチペンを使っていき、使用感について見ていきたい。せっかく鉛筆風のデザインなんだから、手描きメモやお絵描きにも使ってみたい!と思った、のだが…

①指の代わりとして

まずはタッチペンのもっともシンプルな使い方、つまり「指の代わりにボタンを押すのに使う」というもの。これについては非常にスムーズで、使用感としては全く文句ない。タッチしてるのに反応しない!なんてことも無く、ストレスなく使うことができた。

 

②手描きメモ用のペンとして

メモアプリ「Google Keep」の図形描画機能を使い、手描きメモを取ってみた。まあ想像通りといえば想像通りなのだが、これは描きやすさとしてはちょっと微妙…といった感じ。上述のとおりペン先が丸くて太いので、ペン先の位置がシビアな用途であればあるほど厳しい。少なくとも、これで美しい字を書くことは難しいと思う。

またタッチの安定性についてだが、サクサクと字を書こうとすると普通に線が途切れてしまう。字を書くときはちょっとゆっくり書くとか、そういう工夫が必要そうだった。当然だが、Apple PencilやGalaxyのSペンのようにサラサラ書くことは全くできないし、そもそもそういう商品ではない。

 

➂お絵描き用のペンとして

まあ手描きメモの時点でちょっと厳しかったので予想通りだが、お絵描き用のペンとしてこの商品を買うのはやめた方がいい。筆圧感知などにも対応していないし、そもそもペン先の太さゆえに位置のコントロールが非常に難しく、特に線画を描くのには向いていなさすぎる。ラフやらくがき程度なら一応使えはするけれど、このペンでこれ以上の絵は描けない…というか描きたくない。

実際に描いたもの

実際に描いたものとしてはこんな感じ。たま~に出先でラクガキする用途くらいには使えるかもしれないが、「お絵描きに使うために」買うものではない。しいて活用法を上げるとすれば、「出先で思いついた絵の構図を忘れないように、ささっと大ラフを描くのに使う」くらいだろう。

 

実際に使ったことがないので何とも言えないが、Amazonなどではイヤホンジャックにつないで筆圧感知まで使える「SonarPen」なんてものも売っていたりする。お絵描き用に買うなら、おそらくこちらの方が100倍良いと思う。

 

まとめ:期待しすぎなければとても良い

後半ちょっとマイナスなことも書いてしまったが、これに関しては正直「期待し過ぎたこっちが悪い」としか言いようがない。鉛筆っぽい見た目なんだから、もし手描きメモやお絵描きにも使えたらめちゃくちゃ良いよね!と思ったのだが、それは夢を見すぎというものだ。

逆に、そんな過剰な期待さえ抱かなければ、見た目が可愛くて持ちやすい、普通に素敵なタッチペンだと思う。値段も500円ちょっととお手軽なので、とりあえずお試しで買ってみるというのも全然アリではないだろうか。

 

【商品ページはこちら】

 

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【わかりにくい】iPadで「スピーカーからゲームの音が出ない」現象の解決方法

 

今回は、個人的にけっこう長いことよくわかっていなかった疑問の解決策にやっと気づいたので、それについて書いていきたい。

それは「iPadでスピーカーから音を出したいのに、なぜかイヤホンをつながないと音が出ない」というものだ。ゲームの音をスピーカーで出したいのに、なぜかイヤホンからしか出せない。なのにYouTubeの音声はなぜか普通に出る。なかなか謎な状態だが、これは一体何が起こっているのだろうか?

 

【もくじ】

 

 

今回の症状

今回の症状は以下の通り。

  • iPadでゲーム(プロセカ)の音を、本体のスピーカーから出したい→出ない
  • 音量ボタンで音量を上げ下げしても変化がない
  • イヤホンをつなげば音が出る
  • YouTubeなどの動画の音声は普通にスピーカーから出る

 

マナーモードになってない?

結論としては、これはiPadがマナーモードになっているときに起きる現象iPhoneなどのスマホほど頻繁に意識することはないが、当然ながらiPadにもマナーモードの概念がある。これがオンになっていると、ゲームなどの音声はスピーカーから出力されなくなるのだ。

マナーモードがオフの状態

iPadの場合、画面を右上からスワイプダウンするとコントロールセンターが表示される。一番左下にあるベルのアイコンを見ると、マナーモードがオンかオフかを確認することができる。

マナーモードがオンの状態

マナーモードがオンの場合は、1回タップしてオフにしてやればOK。これでゲームの音声も、普通にスピーカーから出るようになる。

 

こんなことが起こる原因

この現象の一番わかりにくいところは、「マナーモードになっていても、YouTubeなど動画の音声は普通にスピーカーから出る」というところ。このことは、iPadのマナーモードの仕様に起因している。

 

https://www.softbank.jp/support/faq/view/12722 より引用

この表はソフトバンクのHPから引用したものだが、iPadがマナーモードのときは

  • ゲームオーディオは消音される
  • メディアの再生は消音されない

という仕様になっていることがわかる。なぜそこに境界線を引いたのか正直よくわからないけれど、ともかくiPadはそういう仕様らしいのだ。

 

さらに厄介なことに、この現象、検索をかけても解決策が全く出てこない。普段からiPhoneMacを駆使している人は、こんなこと当たり前すぎて気にも留めないということなのだろうか…?使っているApple製品がiPadオンリーな自分には、あまりなじみのない仕様だったのでびっくりした。

 

まとめ

ということで、iPadのスピーカーからゲームの音声が出ないときは「マナーモードになっていないか」を見直してみよう!というお話でした。

 

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【18きっぷ日本縦断#06】新快速、ホームライナー沼津、セントラルライナー!駆け抜ける東海道線の旅【乗車記】

 

今回は、青春18きっぷで日本縦断の旅をしたときの旅行記の続きを書いていく。第6回では「東海道線横断の旅」ということで、速くて快適な新快速とホームライナー、そして今年から静岡でデビューした「セントラルライナー」車両(313系8000番台)で東海道を一気に抜けていく様子をご紹介したい。

 

前回の記事はこちら↓

39anartwork.hatenablog.com

 

【もくじ】

 

 

はじめに:今回の旅行について

今回の旅行の趣旨は、青春18きっぷ1枚を1人で使い、5日間かけて普通列車だけで日本を縦断、つまり鹿児島県南端の枕崎から北海道北端の稚内まで行くというもの。地図に書き起こすと、1日目~5日目でそれぞれ次のようなルートをとることになる。

f:id:MihanadaMikan:20220330220436j:plain

1日目はピンク、2日目はオレンジ、3日目は黄緑、4日目は青、5日目は紫の区間を移動する

前回の記事では、山口県の徳山から山陽本線をひた走り、姫路までやって来ていた。今回はその続きとして、東海道を小田原まで上っていく。

 

爆走!西の新快速

※この写真は終点・米原駅で撮影

腹ごしらえを済ませ、飲み物も調達したところで新快速に乗り込む。京阪神を130km/hで駆け抜ける俊足の列車で、これは同じ西日本の特急にも引けを取らない速さとなっている。まさしくJR西のエースという感じだ。

実際に乗ってみても、やはりその爆走っぷりには目を見張るものがある。とくに、ここまで散々各駅停車の旅をしてきた身としては、通過駅がたくさんある速達列車のありがたさは嫌というほど身に染みる。座席も快適で乗り心地もいいし、こんなものに青春18きっぷだけで乗れてしまうなんて、つくづく太っ腹な列車だなぁと思う。

 

車窓としてはそんなにすごい景勝地があるわけでは無いが、明石海峡大橋須磨海浜公園のあたりでは海の景色も楽しめる。運のいいことに天候に恵まれ、昼下がりの列車から眺める明石海峡の景色はすごくきれいだった。

ちなみに、この明石海峡大橋、実は鉄道の線路も通せるような構造になっている。これはもともとこのルートを「四国新幹線」が通る計画があった名残で、今でも橋梁には線路敷設用の広大な空間が残されているのだ。今では四国新幹線の計画は白紙となり、巨大な橋には高速道路だけが通されている。

列車は神戸に到着。新快速からすれば何の変哲もない途中駅だが、ここは門司から続いてきた山陽本線の終点駅。つまり、これをもって山陽本線完乗ということになる。記念すべき駅ではあるのだが、お客さんの乗り降りは市街地に近い三ノ宮のほうが圧倒的に多かった。列車はこの先、東京まで続く東海道本線に直通していく。

大阪駅。夕方の時間になると毎度ものすごい人数が新快速に乗ってくることでお馴染みの巨大駅だが、今回は14時すぎの停車ということでほとんど誰も乗ってこなかった。相変わらず天気もよく、このまま梅田をうろうろしたい……遊びたい……という欲望に後ろ髪を引っ張られる。しかしここはぐっと堪えた。もう大阪観光なんて何年も行っていないので、そろそろまたゆっくり遊びに来たいところ。

 

それにしても、車内は本当に空いている。もともとお客さんの人数は大したことなかったのだが、このあと高槻でさらに降りていったので、12両編成の車内はほとんど空っぽになってしまっている。今まで夜の帰宅ラッシュの時間にしか乗ってこなかったので「新快速は激混み」というイメージを勝手に持っていたのだが、昼間14時台はこんな感じなのか……と、新鮮な気持ちになった。

列車は、吹田総合車両所京都支所の脇を通過している。117系221系といった普通の電車のほか、事業用車のクモヤ145なんかも止まっていた。画像1枚目の右端にちらっと写っている、紺色と黄色の車両がそれだ。こういう車両基地の脇を通ると、珍しい電車がいないかな?とついじーっと見てしまう。

滋賀県内に入り、近江八幡を過ぎたあたりから景色は開け、のどかになる。写真に写っている西欧風の建物は安土城考古博物館というらしく、同じ敷地内には、1992年のスペイン・セビリア万博に出展された安土城天守の復元も保存されているらしい。しかしよくよく考えてみれば、秀吉のテリトリーから数十分電車に揺られるだけで信長のテリトリーに到達してしまったわけで、それはそれでなかなかすごいことのように思える。

 

そうこうしているうちに米原に到着。降りてみての第一印象としては「空気がおいしい!」ということだった。古くからの鉄道の要衝だが、周りにはびっくりするくらい何も無いことでも知られている。駅前広場にはコンビニすらない、自然豊かなターミナル駅。ついに米原まで来たか〜!と、謎の達成感とともに幸せが胸を満たす。

 

東海地方は瞬殺…のはずが?

写真は撮り忘れてしまったが、米原からは313系の普通・大垣行きに乗り込む。僕は愛知出身なので、ここからのJR東海区間は比較的通り慣れた道。文字通り実家のような安心感のもと、行程を辿っていく。

米原を出てしばらくは、車窓左手に伊吹山が見えている。とくに北国にあるわけでもないこの山だが、なんと日本一の降雪記録を持っているんだとか。もっとも、その理由は「これほど積雪の多い高所で有人観測をしている観測地点が他になかったから」というちょっとズルい理由ではあるのだが、それはまあいい。

そんな山なだけあり、伊吹山は、3月下旬になってもまだ雪を被っていた。南からひたすら鉄路を辿ってきた僕にとっては、これがこの旅で見る最初の雪となった。

合戦で有名な関ヶ原の峠を越えるべく、列車は山間の平地を縫うように進んでいく。このあたりも朝や夜(特に18きっぷシーズン)はなかなか混んでいて、ゆっくり車窓を楽しめる機会はなかなかなかった。今回は昼過ぎの通過ということで、時間帯的に空いていてとても楽しかった。

……と、ここで列車が停止した。ピピピピピ…という警報音が鳴り響き、「急停車します」という車掌さんのアナウンスとともにブレーキがかかる。ほどなくして、列車はそのまま止まってしまった。線路に人が立ち入ったらしく、列車は、垂井駅(終点・大垣の1つ手前)で運転を見合わせてしまった。

貨物列車と一緒に、垂井駅で出発待ち。幸いにも安全確認は数分で終わり、列車はふたたび動き出した。どうなることかと思った……。

しかし、次の大垣からの乗り継ぎ列車は、わずか1分というタッチの差ですでに大垣を出てしまっていた。仕方なく駅ナカのマツキヨでお茶を買い足し、1本後の新快速に乗り込む。

大垣駅。新幹線こそ止まらないものの鉄道の要衝で、駅舎もなかなか立派

 

快走する東海の新快速と愛知機関区

次に乗ったのは、JR東海の新快速。この列車も313系電車だった。ふかふかのシートに贅沢なサスペンションが奢られた、JR東海のフラッグシップだ。

この列車が止まっている長大なホームは、大垣駅の1番線。かつては夜行列車「ムーンライトながら」の終着点となっていたホームだ。多くの旅人を運んだ夜行の快速列車、しかし今ではその影はなく、こうして平凡な快速電車たちが淡々と発着している。

久しぶりに見た名鉄電車

列車は長良川を渡り、しばらく走ると岐阜駅に着く。ここまでいくつも市街地を見てきた上で見ると、意外にも岐阜の市街地って大きい方なんだなというのは発見だった。岐阜市岐阜城の城下町で、県都にしては珍しく県境からほど近い場所に位置している。

列車は木曽三川を渡って愛知県に入り、濃尾平野の真ん中を快調に走っていく。このあたりは特になんてことない風景なのだが、やはり地元とあって眺めているだけでなんとなく落ち着くものだった。

 

名古屋駅の手前にあるこの場所は、JR貨物の愛知機関区。名古屋地区の貨物列車の拠点として、また名古屋貨物駅に入る列車の折り返し地点として重要ポイントになっている。電気機関車やコンテナ貨物列車だけでなく、普段はあまりお目にかかれない珍しい車両がよく止まっているため、車窓のちょっとした見どころにもなっている。

例えば、この4両つながった黒くて小さい車両は、車掌車の「ヨ8000」と呼ばれるもの。1985年までは貨物列車にも車掌さんが乗っており、その車掌さんが座る車両として編成の最後尾に連結されていたものだ。車内にはテーブルやイスのほか、だるまストーブやトイレなんかも設置されているようで、個人的に乗ってみたい車両のひとつ(そんな機会はまずないと思うけれど)。今では見られる機会もあまりなく、レア車両のひとつとなっている。

この「太平洋セメント」と書かれた白い貨車は、フライアッシュを運ぶためのもの。フライアッシュというのは、火力発電所で石炭を燃やした時に出る灰のことだ。そんなの運んでどうするんだろうと一瞬思ってしまうが、これをセメントに混ぜると強度が上がるらしい。立派な工業原料なのだ。

 

ほどなくして、列車は名古屋に到着。使い慣れた駅ではあるけれど、いちおうは三大都市圏の一角の、その中心駅。当然のように車内からはたくさんの人が降りていき、またたくさんの人が乗ってくる。というか、ここまで来るともう実家のような安心感が強すぎて、このまま実家に帰りたい……という気持ちを必死に押さえ込まねばならなかった。

ラグーナ蒲郡の観覧車が見えると、終点・豊橋はもうすぐ。このあたりは、愛知のJR線では貴重な「海が見える区間」ともなっている。

 

終点の豊橋駅に着いた。ここでは、改札内の通路で知立市の名物「大あんまき」を売っている。これはけっこうおいしいので、もし豊橋で乗り換え時間があればぜひ買ってみてほしい。ベーシックな「あんこ」は190円とお安く、片手で食べられてにおいもなし…と、電車で食べるおやつとしても向いていると思う。

 

続く豊橋〜浜松も313系の列車だったのだが、時間帯的に豊橋市街からの帰宅ラッシュと被ってしまい、けっこう混んでいた上に外も暗かったのでとくに写真などは撮らなかった。明るい時間なら弁天島の景色がいい感じなところなのだが、それも今回はお預けだ。次の浜松〜静岡の列車も同様に、外も暗いしロングシートだしでとくに写真などは取らず、ネットサーフィンなどしてだらだらと過ごしていた。

 

18きっぷ民の天国(?)静岡地区

静岡駅に到着。ここでは40分ほど時間を取って晩ご飯を食べる予定だったのだが、先の遅れの影響で乗る電車が予定より1本遅くなってしまったので、結果的に滞在時間は20分弱となった。お店に入ってものを食べる時間はないので、駅の商業施設「アスティ」でササッと調達することに。

アスティにあったちびまる子ちゃんの看板。ここ静岡市さくらももこ氏の出身地で、ちびまる子ちゃんの舞台にもなっている

 

静岡駅から乗車するのは、この「ホームライナー沼津8号」。330円のライナー券を買うだけで乗ることができ、終点・沼津まで40分の快適な移動が約束されるという「乗り得」な列車だ。

この列車に使われているのは、特急「ふじかわ」「伊那路」にも使われる373系電車。特急形車両ならではのふかふかのシートが、丸2日にわたる各駅停車の旅で疲れた身体を包み込んでくれる。至福のひとときだ。

快適なシートに腰掛け、先ほどのお弁当をいただく。ロングシート普通列車でお弁当を広げるのはちょっと気が引けるけれど、この列車でなら気兼ねなくご飯が食べられてとても助かる。

ちなみに、この日の晩ご飯に選んだのは「とんかつ さぼてん」のお弁当。たまたま目についたというだけで別に静岡名物でも何でもないのだが、まあ安定においしい。

 

※この写真は終点・熱海で撮影

終点の沼津からは、後続の普通列車に乗っていくことになる……のだが、この列車がまた快適なのだった。静岡地区で走り始めたばかりの元「セントラルライナー」車両・313系8000番台が使われているのだ。

この車両、もともとは名古屋近辺の中央本線で有料の快速「セントラルライナー」に使われており、その廃止後もホームライナーなどに使用されていた。しかし、新車315系の導入によって不要となり、今年3月に静岡に転属になったのだ。元ライナー用車両とあって、車内はクロスシートで細かな造作も豪華。終点・熱海まで快適に移動することができた。

 

いよいよ関東に突入

熱海から東側の東海道線は、JR東日本の管轄になる。首都圏では馴染み深いE231系に乗り継ぎ、21時47分、小田原で下車した。

今日の旅程はここで終了。朝6時に山口県・徳山を出発してから、1日で一気に中国、近畿、東海地方を横断してしまったことになる。この日の移動距離は実に920km。普通列車だけでの移動と考えれば、とんでもない大移動だったといえるだろう。

 

夜の小田原駅。意外にも歩いている人はまばらだったが、やはり駅舎は立派で、明かりも煌々と輝いている。明日はここから早朝4時半(!)の始発列車に乗り、青森目指して一気に北上していくことになる。

この日の宿で頂いた焼きおにぎり

 

次回予告

次回は東北本線をひたすら乗り継ぎ、岩手県の北上(きたかみ)まで一気に下っていく予定です。記事ができたらリンクを追記します。

 

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※この記事内の情報は、2022年3月24日現在のものです。最新の情報については、各社のWebサイトなどで随時確認をお願いします。

 

前回の記事はこちら↓

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18きっぷ日本縦断」最初の記事はこちら↓

39anartwork.hatenablog.com

【横浜】BYDの電気自動車の実車を「RED BRICK BEACH 2022」で見てきた【Atto3/Seal/Dolphin】

今回は、日本参入が発表された中国BYDの電気自動車「Atto3」「Dolphin」「Seal」の3車種について、実車の展示を見に行ってきたのでその様子について書いていきたい。この展示は横浜赤レンガ倉庫で開催中のイベント「RED BRICK BEACH 2022」内で行われているので、そのイベントの様子についても簡単にご紹介する。

 

【目次】

 

 

日本投入の3車種が展示

先日、電気自動車で有名な中国のBYDが、日本の乗用車市場に参入することが発表された。

www.watch.impress.co.jp

今回のイベントでは、そこで日本市場への投入が発表されていた3車種の実物が展示されていた。車内への立ち入りなどはできなかったが、実車の様子や気になったところなどを写真とともに記録しておきたい。

 

実車を見てみた!

1.Dolphin

会場に入って一番最初に展示されていたのは、コンパクトカークラスのEVである「Dolphin」。BYDのラインナップのなかで、もっとも安価での登場が期待されているモデルだ。

実車を見てみての印象としては、まず「思ったよりおしゃれ!」というのがあった。

というのも、このDolphin、宣材写真で見るとあまりかっこよくないというか、イマイチ洗練されていないデザインに見えてしまっていたのだ。個人的には「これはこれでダサ可愛くて悪くないよね」なんて思っていたのだが、実車を見ると未来のモビリティという感じで、これが意外にもオシャレだった。「写真うつりの悪い車」というのは古今東西あるものだが、このDolphinもまた、そのうちの1台だということなのだろう。

ボディカラーはピンク。白やグレーだけでなくこんな色も用意してくれることにも感謝しかないが、驚いたことにホイールにもボディ同色の差し色が入っている。カスタムカーならいざ知らず、純正でこの意匠は高級車でもなかなか見ない。おしゃれ。

リアビューはこんな感じ。フロントと統一感のあるデザインにまとまっていて好印象だ。ただ、やはり気になるのは「Build Your Dreams」という大きなエンブレム。こんなところにスローガンを入れてしまうのは日本車にはないデザインセンスだと思うし、なかなか興味深いところ。

 

上述の通り車内への立ち入りはできなかったため、内装については本当にざっくりとしか見ることができなかった。しかし、それでも目につくのは、やはりインパネに取り付けられた大型の液晶画面。テスラなんかではお馴染みの装備だが、おそらくは廉価であろうコンパクトカーにも当たり前のようにこんなのが付いているのは、さすがのコスパと言わざるを得ない。

そのほか、ドアパネルやシートなどの布地にもボディ同色の差し色(当然ですが外板むき出しとかではないです)が散りばめてあり、内外装ともに抜かりなく作りこんである印象。

実際に試乗したわけではないので乗り味などについてはなんとも言えないが、内外装を見る限り、安価なモデルなのに相当作りこんでいるという印象だ。これがお手ごろな価格で発売できれば、たしかに日本でも存在感を示すことができるかもしれない。そう思わされるだけのものは確実にあった。

 

2.Atto3

次はコンパクトSUVの「Atto3」を見ていきたい。コンパクトとはいっても車格はDolphinよりひと回り上で、日本車で言うとホンダの「ヴェゼル」などに近いボディサイズとなっている。

写真と実車の印象の違いに驚いたDolphinに対し、その隣に並んでいる「Atto3」は「イメージどおりかっこいい」という感じ。都市部の風景にもよく似合いそうだ。昨今のSUVブームの中にあっても、Atto3がその身に纏うオーラは、ライバルたちに引けを取らないと感じた。

個人的に好印象なのは、フロントマスクの「押し出し感」が控えめなこと。最近では高級ミニバン「アルファード」を筆頭に押し出し感の強いフェイスが流行っているが、Atto3のフロントにはそのようなアクの強さがあまりない。それでいて存在感はしっかりとある、なかなか上質なデザインだと思う。

リアには、Dolphinと同様「Build Your Dream」のスローガンが掲げられている。そしてその下には、最近の流行りを取り入れた横長ヘッドライト。このあたりはDolphinと共通の哲学に基づいてデザインされているようにも見えるが、横方向の広がり感と塊感が心地よい、よくまとまった造形だと思う。

 

内装でまず目につくのは、やはりすでに右ハンドル化されているという点だろう。このAtto3、BYDの日本発売車種としては一番最初の投入が予定されている。今回は試せなかったが、実際、このイベントでも試乗会が行われていたくらいだ。すでにローカライズも済み、「あとは売るだけ」に近い状態であることがうかがえる。インパネにはDolphinと同様、大型モニターが設置されている。

この車両のボディカラーはブルーだが、こちらは特に内装にブルーの差し色などはないようだ。バケットシートに施された、赤のステッチがスポーティ。

 

3.Seal

最後に、ロールーフのセダンである「Seal」を見ていく。実車を前にした第一印象としては、シンプルに「かっこいい!」というところだった。テスラなどが築いてきた「EVセダン」のイメージに完璧にマッチするような、未来のサルーンといった仕上がりになっている。

Sealというのは海豹、つまりアザラシを意味する名前だが、リアから見るとたしかにアザラシっぽい、ぬるっとした印象を受ける。ボディ下部がブラックアウトされていたり、大口径のアルミホイールを履いていたりと、なかなかスポーティに仕上がっていてオシャレ。

展示車両のリアビューで特徴的なのは、やはり「比亜迪」や「海豹」といった漢字のエンブレムがついている点だろう。前者はメーカー名のBYD、後者は車名であるSealの中国語表記だが、本来これは中国本土向けの車両にしかついていないはず。それが展示車両についているということは、このSealは、他の2車種に比べてまだ日本向けのローカライズが進んでいないことが考えられる。日本での発売にあたってはエンブレムは英語に変更されるはずなので、おそらくSealの発売はまだもう少し先なのだろう。

車内はこんな感じ。窓ガラスが閉まっていてあまり詳しく見ることは叶わなかったが、もはや当たり前のように大型のタッチスクリーンが鎮座していることは見て取れる。インパネの造形は、外装と共通した雰囲気のぬるっとした造形になっていそうだ。やはり近未来的で、見れば見るほどかっこいい。

 

ちなみにこれは余談だが、会場で「メルマガ購読」または「SNSシェア」をすると、展示ブースにいるBYDのスタッフの方から水をもらうことができる。僕が訪れた日は体感温度40度近い酷暑の日だったので、これは本当にありがたかった。

 

イベントの様子

ところで、この展示は、BYDが協賛するイベント「RED BRICK BEACH 2022」の会場で行われている。このイベントは横浜赤レンガ倉庫で開催されており、会期は7月29日~8月28日となっている。

海を見ながらリゾート気分を味わえる、というのがイベントのコンセプトになっているようで、会場では白砂の砂浜が再現されていたり、浮き輪を使った装飾が施されたりしていた。また、さまざまな国のご当地グルメが味わえる屋台もいろいろと出店しており、ビーチチェアに腰かけて食事をする、なんてこともできる。

タコスをいただきました

 

なお、今回は平日の昼間に訪問したのだが、週末の夜になると、DJを迎えて「BEACH PARTY」なるナイトイベントが開催されるらしい。それはそれで楽しそうではあるけれど、単純に電気自動車を見に行きたいだけなら昼間に行くほうがおすすめな気がする。平日昼間であればそれほど人はいなかったので、ご時世的に人混みは……という方も安心して足を運んでみていただければと思う。

 

イベントの公式HPはこちら↓

www.yokohama-akarenga.jp

 

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