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ガジェットと旅行記

【18きっぷ日本縦断#04】国鉄電車の爆走と関門トンネル。鹿児島本線、山陽本線(熊本~徳山)乗車記

今回は、青春18きっぷで日本縦断の旅をしたときの旅行記の続きを書いていく。第4回では、415系115系といった昔ながらの国鉄電車で鹿児島本線山陽本線を一気に上っていくする様子をお届けしていきたい。

前回の記事はこちら↓

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はじめに:今回の旅行について

今回の旅行の趣旨は、青春18きっぷ1枚を1人で使い、5日間かけて普通列車だけで日本を縦断、つまり鹿児島県南端の枕崎から北海道北端の稚内まで行くというもの。地図に書き起こすと、1日目~5日目でそれぞれ次のようなルートをとることになる。

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1日目はピンク、2日目はオレンジ、3日目は黄緑、4日目は青、5日目は紫の区間を移動する

 

ピカピカの熊本駅に現れた、ピカピカじゃない電車

熊本駅に停車する三角線のキハ40

三角からの折り返し列車で、熊本駅までやってきた。三角線宇土までの路線なのだが、宇土から先も鹿児島本線に乗り入れて熊本まで顔を出している。

熊本駅は、このようにピカピカの高架駅。2019年に完成したばかりのもので、著名な建築家の安藤忠雄氏が設計を担当している。安藤忠雄デザインの駅舎といえば、真っ先に思い浮かぶのは2008年完成の渋谷駅。これについては正直「使いにくい…」という声もちょくちょく耳にするのだが、一方で熊本駅に関しては、ちょっと歩いてみた感じ特に使いにくさは感じなかった。普通にきれいで、普通におしゃれな駅舎だ。

 

そんな駅舎をもっとじっくり散策したかったけれど、乗り継ぎ時間があまりないので仕方なくホームに戻り、次の鳥栖行きを待つ。ホームにやってきたのは415系電車。1970年代に製造された歴史ある交直流電車だが、このピカピカの駅の中ではちょっと肩身が狭そうだ。まさかここで遭遇できるとは思っていなかったのだが、せっかくなので貴重な乗車機会を楽しんでおこうと思う。

415系の車内はこんな感じで、紫モケットのロングシートが並んでいる。もともとはボックスシート(向かい合わせの座席)が中心だったのが、ラッシュ対策で改造されてこのようになったようだ。このロングシートはなかなか横幅が広く、1脚あたり10人が並んで座れるほどだった。

 

爆走!鹿児島本線

数十人程度の乗客を乗せ、身軽な列車はゆっくりと熊本駅を発車した。相変わらず曇りのような小雨のような、なんとも言えない微妙な空模様が続いている。

熊本を出てしばらくは目新しい高架区間。2001年から18年もかけて整備した高架らしく、先ほどの熊本駅と一体の整備事業として作られたものらしい。崇城大学前あたりまで来ると高架も終わり、この駅では名前のとおり崇城大学の学生と思しい人達が数人降りていった。

その後もいくつか崇城大学のキャンパスを見送ると、列車はいつの間にか熊本市街を抜けていた。崇城大学のキャンパスはかなり広いようで、学生数も3,600人以上となかなかのもの。大学のHPを見ている感じだと、地元からの進学の人が多い学校のようだ。

その後もしばらくは緑の多い地方の町並みを走っていたと思うのだが、今朝の早起きのせいかここで寝てしまいしばらくの間の記憶が無い。まぁ、寝られる程度の混み具合で快適ということで…。

紫モケットのシートに黄色のトイレ扉、というユニークな車内

線形のいい鹿児島本線を、415系は爆走していく。車内は国鉄型車両のモーター特有の咆哮で満たされている。……と思ったが、速度計アプリを見てみると時速は100km/h程度しか出ていない。爆音のせいか、体感速度はもっと速い気がする。

いつの間にか雨も上がり、南瀬高あたりまで来ると周りは夕陽に照らされていた。今日が終わるんだなぁ…と一瞬思ったが冷静に考えて今日はまだ関門海峡を超えて山口県・徳山まで行かないといけないのだ。感慨に浸っている場合では全くない、と気を引き締めなおす。

 

羽犬塚で811系の区間快速に乗り換えた。先ほどの鳥栖行きは各駅停車だったので、この先はこれに乗り換えていくのが速い。

811系は、JR九州設立直後の1989年にデビューした快速用の電車。やはりJRになってからの車両で、座席もクロスシートとあって快適で嬉しい。ただやはりデビューから30年以上経っているだけのことはあり、内装はちょっとくたびれた印象だった。座席のモケットは、415系と同じ紫に更新されていた。

久留米あたりまで来ると、さすがに市街地が増えてくる。久留米は人口30万人の都市で、タイヤでおなじみのブリヂストンが創業した工業都市でもあるのだ。人口あたりの焼き鳥屋の軒数が日本一というデータもあるようで、"九州"の"大都市"であることを実感させられる。今日の行程でなかなかこれだけの市街地を見ることは少なかったので、おおっという気になる。久留米を出てしばらくは、今度は田園地帯を新幹線とともに快走していくことになる。

原田駅。ここからは筑豊本線が分岐している。筑豊炭田とともに発展してきたこのエリアでは、かつて石炭輸送のために敷かれた線路があちこちの駅から分岐しており、都市の規模のわりに異常なほど線路が分かれまくっているのだ。

https://www.jrkyushu.co.jp/railway/routemap/

九州北部の路線図を見ると、そのあたりのこともよくわかるかと思う。今回は時間の都合でスルーしてしまうけれど、いつか全部乗りに来たいところだなぁと思う。

竹下近辺では、西側に博多運転所の車両基地が見える。この日は、なにやら見たこともない車両が止まっていた。調べてみると、これはJR西日本の事業用車で「DEC741」というらしい。去年デビューした新型の電気検測車で、今回は関門海峡を越えて九州まで出張してきたようだ。思いがけずレア車両が見られて嬉しい。

 

博多からは一気に人が増えた。進んでいる方角的に、この列車は「平日夕方の下り列車」となるわけで、当然のように満員電車となったわけだ。写真を撮る余裕もないので、リュックを膝に乗せてじっと耐える。吉塚でも人が乗ってきたが、千早で何人かが降り、香椎ではけっこうな人数が降りていった。福工大前ではまたちょっと増え……など細かな増減を繰り返し、最後は赤間で一気に降りたことで車内にはふたたび余裕が生まれた。

赤間をすぎるころには、もう日もすっかり落ちかけていた。

この区間を乗っていてひとつ気づいたこととして、博多と小倉は意外と離れている、ということがある。僕たち他県民はどうしても山陽新幹線のイメージが強いので「新幹線は九州入りする小倉までが本番で、小倉から博多までは消化試合」みたいなイメージを抱いてしまいがち……な気がする。しかし実際にはこの区間、在来線で移動すると1時間以上かかるけっこうな距離である。福岡の大きさというか博多の位置感というか、なんとなく持っていたイメージが色々と覆されていく。

そんなこんなしているうちに、電車はそこそこの混み具合で終点・小倉に着いた。

 

駅そばならぬ「駅かしわうどん

今の時刻は、夜7時を回ったところ。そろそろ夕飯が食べたいところだが、残念ながら次の列車まで20分くらいしかない。改札から出て博多ラーメンでも……と一瞬思ったのだが、さすがにちょっとその時間はない。

改札内のお店でかしわうどんを売っていたので、夜ご飯としてそれを食べた。北九州地区ではポピュラーな鶏肉がのったうどんで、クッキングパパにも登場したことがあるとかないとか。ほろほろした鶏肉とプリッとしたわかめがおいしくて、身も心も満たされる思いだった。それにこの日は3月にしてはかなり寒かったので、温かいうどんは身に染みてかなりありがたいものだった。

時間がないなりに、なんとか朝、昼、夜とその土地らしいものが食べられたのも嬉しかった。ちなみに小倉駅ではホーム上と連絡通路上に店舗があるのだが、今回利用したのは連絡通路のほう。

 

夜の関門海峡越えと暗闇のデッドセクション

これから乗る415系の下関行き。奥にはキハ40も見える

うどんを食べたら、下関行きの普通列車に乗り込む。たった1日で九州を抜けてしまうのはもったいない気もするし、後ろ髪引かれる思いではあったけれど、このあとの都合もあるので今夜のうちに関門海峡を超えてしまうことにする。

車両は415系、先ほど鹿児島本線で乗ったのと同じ車両だ。次の門司駅から先は電化の方式が交流から直流に切り替わるので、ここは交直両用である415系が確定でやってくる区間になっている。

明るいホームと暗い車内

小倉の次の門司に止まっていると、ふいに車内の照明が落とされた。上述の通り、このあとデッドセクション(交流と直流の変わり目にあたる、架線の切れ目)を通過するのだが、その前にちゃんと交直を切り替えられるかどうかテストしているということのようだ。交直の切り替えの最中は電気が流れてこないので、当然車内灯も消えるわけだ。

よく見ると写真左上の非常灯だけは点灯している

門司を発車すると、ほどなくしてまた照明が落ちる。上述の通り、電気が流れていないところを通過しているからだ。夜ということもあって車内はけっこう真っ暗なのだが、他のお客さんは慣れているのか、とくに動じることもなくスマホをいじったりしている。

それが終わり車内灯がつくと、ほどなくして列車は関門トンネルに入る。もちろんトンネルなので外は見えないが、トンネル内の非常灯が次々に車窓を流れていくのがわかる。ゴォーッと反響するモーターの音が車内を埋めている。

関門トンネルは、第二次世界大戦の最中である1942年に開通した海底トンネル。本州と九州だけでなく対馬、朝鮮、そして満州までを結ぶ「大東亜縦貫鉄道構想」を思い描く陸軍の後押しもあって、突貫工事で建設されたそうだ。もちろん結果的にはそうはならなかったわけだが、旅客や貨物の大動脈として今も活躍を続けている。

数分走ったのち列車はトンネルを抜け、あっという間に終点・下関に到着した。小倉からわずか14分の旅路ながら、乗りごたえのある区間だった。

 

国鉄電車の聖地・下関駅

終点の下関は、これまた歴史あるターミナル駅。瀬戸内海沿いを抜けて一路神戸を目指す山陽本線と、日本海側の島根や鳥取、豊岡などを経て京都へ伸びる山陰本線が分岐し、そこに九州からの列車もやってくるとあって、当駅を発着する列車もバラエティに富んでいる。

山陽本線115系。「末期色」と揶揄される真っ黄色の塗装だが、個人的にはわりと好き

山陰本線のキハ40。九州の車両は白地に青線だったが西日本の車両は朱色

先ほどまで乗っていた415系。よく見ると奥の115系と同じ顔をしている

下関駅で特徴的なのは、やってくる列車がすべて国鉄型だということ。JRが発足してからすでに35年が経過しているが、未だに新型車が全く来ない状態を保っているというのは特筆すべきことだろう。個人的には「国鉄型こそ最高」とか「JR型の電車はつまらない」とか言うつもりはさらさらないのだが、とはいえこのレトロ感に旅情を感じないと言えば全くウソになる。行き交う列車をボーッと眺めているだけでも楽しい。

 

夜の山陽本線を抜けて

次に乗る列車は、115系電車の徳山行き普通列車。日本縦断1日目のラストランナーで、終点の徳山までお世話になる。

この115系は3000番台というグループに属している。2ドアで転換クロスシート、という昔の新快速のような豪華なつくりが特徴的だ。もともとは広島地区の路線バスなどに対抗するために作られた車両だが、2ドアゆえ広島市街の過酷なラッシュに対応できず、今はこうして山口県内を中心に活躍しているというわけだ。今日1日でずいぶん電車に乗りまくり、身体的にはさすがにちょっと疲れてきたところだったので、最後にこんな快適な車両が来てくれたのは素直に嬉しい。

 

車窓は真っ暗で何も見えないので、長時間停車のある駅では積極的に車外に出て、ホームを散歩して気分転換をする。写真は厚狭駅。時間帯が遅いこともあり、ホームにも改札口にも人の気配すら感じられないといった状況だった。初めて降り立つ土地ということもあり、夜の静けさがいっそう身にしみる。

厚狭は山陽新幹線との接続駅であるほか、日本海側の長門市まで行く美祢線の起点駅でもある。美祢線はかつては石灰や石炭を運ぶ重要路線だったのだが、今では貨物列車はすべて廃止され、1日10本足らずの普通列車が行き交うだけのローカル線になってしまっている。いつか乗ってみたいところだが、残念ながら終電は19時台に出て行ってしまっているので今日は諦めるしかない。

 

次の長時間停車は、打って変わってピカピカの新山口駅。2018年に完成したばかりのようだ。県都の中心的な駅ということもあり、ここではまばらながら若い人の気配を感じることができた。ただ駅構内のコンビニやお店はすでに閉まっており、旅行者がこの時間に降りたとて特にすることはなさそうだった。

これは新山口に停まっていた105系という電車だが、これも先ほどの115系と同じくド派手な黄色に塗られていることがわかる。このあたりで走っている電車は大半がこの色なのだが、最近ではステンレス車体に赤いラインの新車・227系が使われる列車も出てきているようだ。

 

新山口を発車すると、列車はオーシャンビューの区間を走っていく……のだが、こんな時間に海なんか見えるはずもなく、車窓は塗りつぶしたように真っ黒だ。瀬戸内海は明日までお預けか……なんて思いながらボーッと暗闇を眺めたりしていたら、列車は終点・徳山に到着した。今日の旅程の終点だ。

徳山に着くと、反対ホームに寝台列車トワイライトエクスプレス瑞風」が停車していた。すぐに発車してしまったのでろくに写真は撮れなかったが、ここに来てなかなかお目にかかれない車両に出会うことができた。

ちなみにこの列車、最上級の部屋だと2泊で120万円以上という超豪華寝台列車でもある。18きっぷ片手に貧乏旅行をしている僕にとっては、あまりに高嶺の花だ。いつかこんなのに乗ってみたい……!と思いつつ、徳山駅のホームを後にしたのだった。

ちなみに、徳山駅の駅舎はこのように、スタバ併設の図書館と一体になった超絶おしゃれなもの。この世のものとは思えない……と言ったらさすがに大げさかもしれないが、まるで巨大な宝石のような美しい建物だった。この時は知らなかったのだが、3階部分は眺めのいいテラスになっていて出入りできるらしい。この駅舎もじっくり散策してみたい……!と思ったのだが、さすがに今日はヘトヘトでその気力はない。駅前のローソンで翌日の朝ごはんを調達し、大人しく宿へと向かったのだった。

 

次回予告

次回は、山あり海ありの山陽本線を一気に姫路まで駆け抜けます。記事ができたらリンクを追記します。

 

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※この記事内の情報は、2022年3月23日現在のものです。最新の情報については、各社のWebサイトなどで随時確認をお願いします。

 

前回の記事はこちら↓

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18きっぷ日本縦断」最初の記事はこちら↓

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"10年前"のPCをSSD換装で大復活させてみた!その方法手順を解説【NEC Mate MK25MB-C】

今回は、眠っていた「10年前のデスクトップPC」を、SSDに換装したうえでWindows10を入れて復活させたのでその方法手順について解説していく。

 

今回復活させる機種

今回復活させるのは、NECのデスクトップPC「Mate MK25MB-C」。CPUに第2世代(Sandy Bridge)のCore i5を搭載する、2011年製の古いデスクトップPCだ。会社や学校のPCとしてたくさん使われていたモデルなので、使った覚えのある方も多いのではないだろうか。スペックとしては、

  • CPU…Core i5-2400S
  • メモリ…8GB(4GB×2)
  • HDD…250GB

といった感じ。

さて、実はこのPC、僕が約5年前に中古で購入したものだ。おそらくはリースが切れて中古で売られていたものなんだと思うが、ネットサーフィンやWPS Officeを使ったり、液タブをつないでクリスタで絵を描いたり、といった用途にはそれなりに使えていた。僕が進学で実家を出てからは部屋の隅で眠っていたのだが、その実家で親が使っているリビングのPCがあまりに重すぎるということで、今回このNEC製デスクトップを復活できないかと考えたわけだ。

 

液晶への映り込みが激しすぎるのでぼかしで処理しています

ちなみに、これが先代のリビングPCとして使われていた東芝の一体型PC。たしか2013年くらいに買ったものだと記憶しているが、CPUがモバイル用のCeleronで非力すぎる上、HDDからも異音がしているという状況だった。もう十分役目は果たしてくれたということで、今回はこれの置き換えを行う。

 

まずはケースを開けてみる

ということで、まずはケースを開けて中の構造を見てみることにした。MK25MB-Cのケースの開け方としては、

ケース背面にある2個のツマミを、

それぞれ内側にスライドさせ、

DVDドライブを押し込むようなイメージでサイドパネルを引き出し、

そのまま斜め上に引き上げるだけ。やり方さえわかっていればすごく簡単にできるし、ドライバーが不要なのもありがたい。よく考えられたケースだなぁ…と偉そうに関心してしまう。

 

中はこんな感じで、普通の自作PCとほぼ同じ形をしている。1回でも自作をしたことがある人なら、どこに何があるかで迷うことはたぶんないと思う。PCI-Eが空いているので、GTX1650やRX6400といったグラボを挿せば簡易ゲーミングPCにもなる…かも。

メモリはHynix製の4GB(DDR3-1333)が2枚挿さっている。今回の子は実家でライトに使うPCになる予定なのでとくに増設はしないけれど、もしメモリ4GBの子をベースに仕上げるのであればメモリの増設も検討してみるといいかもしれない。スロットはちゃんと4スロットあって偉い。

PCI端子には、最近ではまず見かけないIEEE1394拡張カードが挿さっていた。上述の通りおそらくは学校や会社などで使われていたPCなので、当時はこれを使ってPC同士を繋いでいたのだろう。2022年にもなってこの端子を使うことはまずないけれど、せっかくなので記念碑的に残しておくことにした。

 

HDDをSSDに換装

さて、このままでも普通にPCとして使えるのだが、せっかくの機会なので、搭載されているHDDをSSDに換装して高速化を図りたいと思う。現状だと起動に30~40秒くらい、そこから動作が安定するまでさらに1分くらいかかっているが、これがSSD化でどこまで速くなるか注目したいところ。

HDDの取り外し

HDDは普通のPCと同じようにSATAでつながっているので、まずはケーブルを2本抜く。

フロントパネル側にツマミがついているので……

これを前側へと引っ張り出す。

HDDはねじ4か所で止まっているので、これをゆるめると……

このように、HDDを取り出すことができる。搭載されていたのは、Western DigitalのBlueタイプだった。250GBという容量は時代を感じるけれど、やはりメーカー製PCとあってちゃんとした部品が使われている。

 

ブラケットの装着

さて、HDDの取り外しが終わったら、今度はそこにSSDを取り付けていきたい。今回使うのはHPの「S700」という2.5インチのSATA SSD。廉価なモデルではあるが、余っていたので転用しようというわけだ。

……が、このとおり、2.5インチのSSDは、3.5インチのHDDよりかなり小さい。これではケースにSSDを固定できない。

というわけで、今回はこんなものを用意してみた。2.5インチSSD(やHDD)を3.5インチサイズに変換するためのブラケットで、Amazonで398円という激安っぷり。

使い方としては、まずはこのように、ブラケットにSSDを乗せる。

反対側から見て、このようにねじ穴が見える状態になっていればOK。ここをブラケット付属のねじで固定する。

固定が終わると……

完成。このように、3.5インチのHDDと同じ幅になったことがわかる。これでこのSSDを、元のHDDと同じようにケースに装着できるようになった。

 

SSDの装着

これを元の場所に戻して、先ほど抜いたケーブル2本を元に戻したら完成。

あとは軽くホコリを取って、サイドパネルを戻してやれば元通り。この機種の場合、サイドパネルの装着はほぼ真上から乗せるようなイメージで行うとスムーズだった。

 

Windows10のインストール

新しく装着したSSDにはOSが入っていないので、次はWindows10をインストールしてあげる必要がある。大まかな作業行程は次の3つ。

以下、それぞれの手順についてざっくりと解説していく。そんなの知ってるよ、という方は飛ばしていただいてOK。

 

WindowsのインストールUSBを作成する

www.microsoft.com

まずはMK25MB-Cとは別のPCで、上のサイトにアクセスする。なお、これをWindows以外のPC(Macなど)で行うと、この後の工程で移行ツールが使えなくて大変(経験者は語る)なのでWindows推奨。

この段階でインストールに使うUSBメモリも挿しておく

 

サイトにアクセスしてちょっと下にスクロールすると、「ツールを今すぐダウンロード」というボタンが出てくるので、これをクリック。

Windowsで作業している場合は、ダウンロードしたツールを実行するとこのような画面が表示される。「別のPCのインストール メディアを作成する」をクリックして次へ進む。

言語、エディション、アーキテクチャを選んでさらに進む。ここはよくわからなければ大体は初期設定のままで大丈夫。

次にどのUSBメモリをインストールUSBにするかを聞かれるので、画面の指示にしたがって選べばOK。この段階までにちゃんとUSBメモリがPCに挿さっていないと、ここには表示されない。また、ここで選んだUSBメモリの中にもともと入っていたデータは消えてしまうので、作業の前に必ずバックアップを取っておく必要がある。

あとは画面の指示に従って待っていれば、インストールUSBが完成する。

 

BIOSで起動の優先順位を変更する

インストールUSBの作成が終わったら、次はそれをMK25MB-Cのほうに挿し、そのUSBメモリからWindowsを起動する。だが、普通はUSBメモリではなくHDD(やSSD)からOSを起動する設定になっているはずなので、まずは起動の優先順位をUSB優先に変えてやる必要がある。

その操作はBIOS(バイオス)の画面から行う。NEC製のPCの場合、電源を入れると同時に「F2」キーを連打し続けていれば、BIOSに入ることができる。

BIOSの画面はこんな感じ。メーカー製PCでよく使われている、AmiBIOSという青い画面だ。よくみると「SATA Port0」のところに先ほど装着した「HP SSD S700」が表示されていることがわかる。

起動の優先順位は、「→」キーを押して「Boot」タブに移ることで変更できる。「1st Boot Device」を選んでEnterを押し、ここが「USB Hard Disk」になればOK。これでこのPCは、まず優先してUSBからOSを起動してくれるようになった。

設定が終わったら「Exit」タブの「Save Changes and Reset」を押してBIOSを抜け、電源を落とす。あとはインストールUSBを挿してPCを起動すれば、USBからWindowsが立ち上がるはず。

(ちなみに、この操作が失敗すると、OSが見つかりません的な警告が出る。その場合はもう一度F2キー連打でBIOSに入り、Bootタブから起動の順位を確認しよう)

 

USBメモリからWindowsを起動し、SSDWindowsをインストールする

ここまでの作業が無事に完了していれば、次にPCを起動したときにはこのような画面が表示されるはず。これはUSBメモリから立ち上がっているものなので、今からこれを使ってMK25MB-CのSSDWindowsをインストールする必要がある。この画面での選択項目については、とくにいじる必要がなければ初期設定でOK。

次の画面に進むと、Windowsのライセンスキーを入力するよう指示される。ライセンスキーは、本体の側面や裏面にシールとして貼ってあるのが一般的。

MK25MB-Cの場合は、本体側面にこのようなシールが貼ってあった。なお、Windows8以降のPCの場合、本体にライセンスキーが記録されていて自動で認証されるので、この作業を行う必要はない。

 

あとは画面の指示に従って進めれば次の工程に進めるのだが、今回はなぜかループして最初の画面に戻ってしまった。これに関しては、再度BIOSを開いて起動順序をSSD最優先に設定し直したところ、先に進むことができた。

次のステップでは、このように「お住まいの地域はこちらでよろしいですか?」という画面が表示される。これが出てくればSSDへのWindowsのインストールは完了なので、あとは画面の指示に従って初期設定をするだけ。

 

使ってみた

別の中古PCについていたWPS Officeも入れました

ここまでの工程が終われば、あとはもうWindows10のPCとして使うことができる。デスクトップPCなのでモニター、マウス、キーボード、スピーカーが別途必要になる点は要注意。今回はモニター、キーボード、SSDは手元で余っていたものを使ったので、出費としては総額2,000円程度で済ませることができた。買ったものの商品ページのリンクは、記事の最後に貼っておく。

 

さて、実際に使ってみての感想としては、このPC、2022年の今でも十分サクサクで実用性がある。約11年前の古いPCではあるが、腐ってもデスクトップ用のCore i5を搭載しているだけはある。処理能力を調べても第7~第8世代のモバイル用i5と同じくらいはあるようなので、ChromeやOfficeといった軽い用途ならまだまだ全然快適だ。メモリも8GBあるしHDDもSSDに換装したので、まだしばらくは現役として使えるPCに仕上がっただろう。もちろん動作音はちょっとうるさいし、電源が壊れたらそれまでという運命ではあるのだが、安さを考えればまあ許容できる。

 

今回ベースにした「MK25MB-C」は古い機種ということもあり、今では中古もほぼ出回っていない。ただ、これより新しい第4世代くらいのものであれば、SSD換装済みのものであっても2万円くらいで手に入れることができる。けっこうコスパは良いと思うので、お手頃価格でまともに使えるデスクトップPCをお探しの方にはおすすめかもしれない。

 

まとめ

というわけで、10年前のPCをSSD換装で復活させてみた!ということで、作業の手順などをご紹介してきた。他社製の中古デスクトップPCでも基本的には同じような作業フローで"復活"できると思うので、少しでも参考にしていただければと思う。

 

おまけ:今回使った商品の紹介

この製品じゃなきゃいけない!というのは特にないけれど、一応今回使ったものを一通り紹介しておく。

マウス。とくにこだわりはないけれど、無名メーカー製ではなくて安かったので。

スピーカー。Logicool最安ですごく売れているやつらしい。1,000円ちょっとでお安くて、最低限の音質がある。安いスピーカーが欲しいならおすすめ。

2.5インチのSSDを3.5インチに変換するブラケット。特にこだわりはないので一番安いやつを買ったのだが、オウルテックというまともなメーカーのものなのは嬉しい。可もなく不可もない感じでおすすめ。

SSD。うちで眠っていた。ただこの製品はなぜか値上がりしているので、今から買うならこういうののほうがよさそう。

 

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【18きっぷ日本縦断#03】南九州ローカル線紀行!肥薩おれんじ鉄道とJR三角線乗車記

今回は前回の続きとして、青春18きっぷで日本縦断の旅をしたときの旅行記をお届けしたい。今回は肥薩おれんじ鉄道(出水~八代)、そしてそのあと乗った三角線の様子について書いていく。

前回の記事はこちら↓

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はじめに:今回の旅行について

今回の旅行の趣旨は、青春18きっぷ1枚を1人で使い、5日間かけて普通列車だけで日本を縦断、つまり鹿児島県南端の枕崎から北海道北端の稚内まで行くというもの。地図に書き起こすと、1日目~5日目でそれぞれ次のようなルートをとることになる。

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1日目はピンク、2日目はオレンジ、3日目は黄緑、4日目は青、5日目は紫の区間を移動する

 

肥薩おれんじ鉄道(出水~八代)

前回の記事では、途中駅の出水までやって来ていた

13分の停車時間を経て、列車は出水を発車した。ここからも線路は北上を続け、県境を越えて熊本県へと入っていくことになる。この旅行で通過する2つ目の県だ。

 

袋に近づいてくると、車窓にはふたたび海が見えてくる。今度は外海ではなく、内海の水俣湾だ。言われてみれば、たしかにこの天候なのに波はおだやかだった。

水俣湾。半世紀以上前の公害により、良くない意味で有名になりすぎてしまった湾。被害者の患者認定がなかなか進まないなど今なお課題は残っているものの、汚泥の除去作業は1990年までに完了し、水質についてはカタクチイワシなどの漁や、スキューバダイビングができるまでに回復しているようだ。

水俣新水俣の間では桜が咲きかけていた。この日は3月の23日だったのだが、さすが熊本あたりでは春の訪れも早いんだなあと実感する。ちなみにこの時九州では桜が咲いていたが、数日後に到達した東北、北海道ではまだ普通に雪が降っていた。桜と雪を同時に楽しむ旅、というのも、思い返すとなかなか貴重な体験だったなあと思う。

 

新幹線との接続駅である新水俣を過ぎると、まもなく新幹線の高架と立体交差する。周りの風景からもわかるようにこのあたりはけっこう急峻な山の景色なのだが、相変わらず海からはかなり近いところを走っている。険しい地形の中を進んでいることがよくわかる。

そして次の津奈木でも、その先の湯浦でもまた新幹線と交差する。このあたりは起伏の激しい地形に沿ってかなりうねうねと進んでいく線形なので、山をトンネルで貫いてまっすぐ進む新幹線とは複数回交わることになるわけだ。海から遥か遠く離れた山間部を走っていると言われても信じてしまいそうな車窓だが、これでも海からは最大でも5kmくらいしか離れていないというんだからすごい。

 

湯浦(ゆのうら)を過ぎると湯浦川という川と一瞬だけ併走する。湯浦川が海に流れ込む様子も見ることができる。

「湯の浦」という地名からもわかるように、このあたりは湯浦温泉という温泉地となっている。開湯から1300年以上もの歴史がある温泉で、薩摩街道の宿場町でもあったようだ。本当なら途中下車でもしてゆっくり観光したいところなのだが、後ろ髪を引かれる思いで今回は通過。

佐敷には昔ながらの木像駅舎と、国鉄フォントの駅名標が残っていた。ここは肥薩おれんじ鉄道全体でも3番目に乗降客数が多い、比較的大きな駅のようだ。今回の列車でもここまでで最大の乗車があり、10人ほどが列車に乗り込んできた。ここまでのお客さんは高齢の方が中心だったのだが、ここでは若い人もけっこう乗ってきたのが印象的だった。

 

海浦あたりまで来るとなんだかもう一周まわって海の車窓もありがたみがなくなってくるが、ここは海に開けた集落を見下ろすような位置に駅が置かれている。山が海に落ち込み、その隙間を塗って町ができている。なんとも趣深い風景を、贅沢にも列車から見下ろすことができるのだ。今回は時間の都合でできないけれど、ホームに降り立ったら気持ちいいだろうなぁ…とも思う。天候も相まって、ちょっと山陰本線みのある風景にも見える気がする。

 

たのうら御立岬公園の付近では、線路から驚くほど近い位置に海が現れる。視界を遮るものは何も無く、この旅全体で見ても最上級のオーシャンビューだった。肥薩おれんじ鉄道の旅も終盤とあって、正直もう海の車窓はお腹いっぱいになってきているのだが、冷静に考えてそんな贅沢な悩みがあるだろうかいやない(反語)。

日奈久温泉は木造駅舎と桜の駅。たぶんもう少し時期が遅くてもう少し晴れてたら桃源郷みたいな景色になってたんだろうなあ……と思う。日奈久温泉を発車し、最後に球磨川を渡るとまもなく終点、八代。12:57の到着だった。

八代駅駅名標。27駅、2時間半にわたる肥薩おれんじ鉄道の旅が終わった

 

八代駅とファミマの鶏そぼろ弁当と鹿児島本線(八代~宇土)

八代からは、鹿児島本線普通列車に乗り換えて宇土まで行く。次の乗り継ぎ列車まで8分しかないのだが、さすがにそろそろお腹がすいたのでコンビニとかないかな…と思ったら、JRの八代駅にはファミマが併設されていた。

というわけで、地域限定だという鶏そぼろ弁当を購入してきた。天草大王など有名な地鶏を有し、畜産の出荷額全国7位の熊本県。ということはファミマのこれも、まあご当地グルメだと言えなくもないと思う知らんけど

 

ここから乗る列車は、815系電車による区間快速鳥栖行き。今朝鹿児島中央から乗った817系の、1世代ぶん先輩にあたる車両だ。車内はそれほどは混んでいなかったため、まあ大丈夫だろうと判断して車内で先ほどのお弁当を食べた。九州らしく高菜まで入っていて、これがなかなかおいしかった。

ただ目の前に座っていた男が、不潔な身なりでやたら鼻をズビズビさせていて(しかも悲しいかな、たぶんこの人も同業者(=乗り鉄))、それが気になっていまいち味に集中できなかったのはもったいなかった。鉄オタ同士なら確実に感じ取れる隠しきれない鉄オタ臭が、全身から漂っているのを見てとても虚しい気持ちになった。鶏のそぼろをかきこみながら、自分はああはならないようにしなきゃ…と誓ったのだった。

ちなみに、815系で特徴的なのは、ロングシートの端の部分にヘッドレストがついていること。今回はこの区画に座ったのだが、ロングシートにしてはなかなか座り心地がよく、やっぱ九州の普通列車って贅沢だなぁ…とつくづく思ったのだった。

 

宇土駅と「うと餅」

先ほどの区間快速佐賀県鳥栖まで行くものだったのだが、今回は宇土で途中下車した。この駅から分岐するローカル線の三角線に乗れそうだったので、ついでに乗っておこうという魂胆だ。

駅舎は2009年に建てられたきれいなもので、九州新幹線の高架のすぐ脇に設けられている。1日に1,500人以上が利用する比較的大きな駅で、業務委託ながら有人駅となっている(ただしこのときは駅員さんはいなかった)。

 

駅の目の前にはデイリーヤマザキがある……のだが、なにやら看板に「うと餅」なる文字が見える。調べてみるとこれはどうも宇土の銘菓らしく、この建物の裏の工場で作ったものをコンビニ内で販売しているということのようだ。

写真ブレブレでごめんなさい

せっかくなので1つ買ってみた。小さなあんこ餅が10個入って、お値段は324円(税込)。お会計もデイリーヤマザキのレジで行うので、Suicaなどを使うこともできる。今はお弁当を食べたばかりでお腹いっぱいなので、これは三角線に持ち込んであとでいただくことにした。

 

三角線で三角へ

ホームに戻ってしばらく待っていると、これから乗る三角線(みすみせん)のキハ40系気動車がやってきた。JR東海や東日本ではすでに引退した旧型の車両だが、今朝の指宿枕崎線といい、JR九州ではまだまだ第一線のようだ。ちなみに今回の車両は「キハ147」という機関換装車で、エンジンパワーが強化されている。

 

Googleマップより

三角線は、宇土鹿児島本線から分岐し、港町の三角へと至るローカル線。途中で接続する路線もなく、終点もただの行き止まりという「盲腸線」になっている。長さも25kmと短い。しかしそれでいて、沿線は海あり山ありで起伏のある楽しい路線となっているのも特徴だ。

 

宇土を出てしばらくは市街地を道路とともに抜けていくのだが、住吉をすぎると急に海沿いに出る。たぶん晴れていればもっときれいなオーシャンビューなのだろうけれど、相変わらずの天気で悲しい。

 

このあたりの車窓からは、長部田海床路という有名な観光スポットを遠くに望むこともできる。この写真で見てもなんのことやらという感じだと思うが、よく見ると海面に電柱が立ち並んでいるのが見て取れると思う。これはもともと有明海のノリ養殖などのために作られた「干潮時だけ現れる道」で、天気がいい日だと……

https://kumamoto.guide/spots/detail/12475 より引用

こんな幻想的な景色を見ることができるんだそう。み、見てみたい……。天候的にもスケジュール的にも今回は叶わないのだが、いつか天気が良くて時間のある時にまた来ようと心に誓ったのだった。

 

その後しばらく線路は内陸に入るのだが、網田を過ぎたあたりからふたたび海沿いに出て、今度は御輿来海岸(おこしきかいがん)をのぞむことができる。ここもまたけっこう有名な観光地らしく、天気のいい干潮の時間帯なら……

https://kumamoto.guide/spots/detail/12235 より引用

こんな景色を望むことができる場所らしい。しかし干潮でもないし曇天のこの日は、ただただグレーの海面を眺めるよりほかなかった。無念すぎる。まあそうは言っても、海沿いの線路をのんびり走っているだけでも十分楽しいのだけれど。

 

御輿来海岸を離れると、それまで海が主役だった車窓は一気に様子を変える。線路が内陸に進路を変え、山越えの区間に入るからだ。この路線、かなりアップテンポに景観が変わっていくので乗っていて全く飽きない。山の中では、トンネルでもないのにスマホが圏外になる場所もあるほどだった。

ちなみに、この道中には「石打ダム」という駅もある。さっきまで海を見ていたのにいきなりダムの駅、なんて路線もそうそうないだろう。そうこうしているうちに山を越え、列車は終点三角に到着する。全線乗っても1時間かからない短い路線ながら、海要素も山要素も濃密に詰まっていて満足度は非常に高かった。

 

三角駅周辺をサクッと散策

三角駅の駅舎は、このような南蛮風のおしゃれなもの。現在の場所に駅が作られた1903(明治36)年からずっと現役の、かなり長寿な駅舎となっている。とはいえ2011年にはリフォームを受けており、レトロながら嫌なボロさがなくて好印象。古いけどキレイな建物、というのはやっぱり居心地がいい。

 

駅前にはこのように、三角港の風景が広がっている。駅徒歩0分で港、という抜群すぎるアクセス。

新港と旧港の位置関係(Googleマップより)

もっとも、三角駅ができた時点では、「三角港」は駅前ではない別のところに位置していた。それが現在の場所に新港として移転してきたわけだが、時系列としては

  • 旧港ができる→そこから離れたところに駅ができる→駅前に新港ができる

という感じで、要は港から離れた場所に駅ができた結果、港のほうが寄ってきてしまったということらしい。

 

駅の目の前には、こんな特徴的な形の建物が建っている。ソフトクリームというか、なんというか、とにかく何とも言えない見た目をしているが、これは三角港フェリーターミナルの待合室。「海のピラミッド」という名前がついているそうだ。

中に入るとこんな感じ。やっぱりユニークすぎて、一目見たら絶対に忘れることはないと思う。巻き貝をイメージして設計された建物だということだが、たしかに言われてみればそれっぽい。

ちなみに、この建物を設計したのは熊本市出身の建築家・葉祥栄氏。コンピューターのシミュレーションなどを駆使したデジタルデザインの先駆者とされている方で、他には…

小国ドーム(https://architecturephoto.net/133187/ より)

↑こんな体育館や、

JA阿蘇小国郷SS(https://bunganet.tokyo/shoei/ より引用)

↑こんなガソリンスタンドも設計しているらしい。人生で1回くらいこんなスタンドで給油してみたい。

 

なお、現在の三角港の様子はこんな感じ。近代的できれいな感じに整備されているが、一方でたまに見える歴史のありそうな建物が、港としての風格を主張してもいる。天気がよければもっと遠くまで歩きたかったのだが、残念ながら雨がそこそこ強かったので今回は断念。

というわけでちょっと早く列車に戻ってきたので、せっかくなので先ほど買った「うと餅」をここで食べることにした。ひとくちサイズのあんころ餅が10個も入っている。心が落ち着く優しい甘さで、満足なおやつタイムだった。

 

次回予告

次回は鹿児島本線を一気に北上し、関門海峡を越えて山口県・徳山まで向かう予定。記事が書けたらリンクを追記します。

 

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【痴漢撃退】超有能な警視庁のアプリ「DigiPolice(デジポリス)」の使い方を画像付きで解説【防犯ブザー】

今回は、痴漢の検挙に役立ったことで話題になった警視庁のアプリ「DigiPolice(デジポリス)」について、痴漢撃退と防犯ブザー機能を中心に使い方を画像つきで解説していきたい。筆者は男性だがその目線で見ても役に立つし、知っておくべきアプリでもあると思うので、ぜひ概要だけでも覚えていっていただければ嬉しい。

ダウンロードは下記のリンクから↓

www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp

デジポリスってどんなアプリ?

先日、こんなニュースが話題になった。

times.abema.tv

警視庁が配信している「デジポリス」アプリには、痴漢にあった際に周囲に助けを求める機能が搭載されている。今回のニュースは、それが実際に犯人逮捕に役立ったという内容だった。

 

デジポリスを起動すると、このような画面が表示される。主な機能としては、

  • 地図上でリアルタイムの犯罪発生情報を確認できる
  • 痴漢にあった際に画面表示や音声で助けを求めたり、痴漢にあっていそうな人「ちかんされていませんか?」と確認したりできる
  • スマホを防犯ブザーとして使うことができる
  • 事前に登録したメンバー(家族など)に現在の位置情報を知らせることができる(ココ通知)

といったもの。今回は、太字の2つの機能について紹介していく。

 

痴漢撃退機能の使い方

まずは今回ニュースで話題の「痴漢撃退」機能について。

画面下部の「痴漢撃退」タブを開くと、このような黒背景の画面が表示される。この画面を周囲に見せることで、声を出さずに助けを求めることができるわけだ。

再度画面をタップすると画面は赤背景に切り替わり、「やめてください!」という音声が繰り返し流れるようになる。先ほどの黒い画面だけでは効果がなかった場合に、音声も使って助けを求めることができる

ちなみに、僕が手持ちのAndroid端末で試してみたところ、この音声は画面をオフにしても止まらなかったので、画面に触られて音声が止まってしまうリスクがあるような場合は、もし可能ならあえて画面をオフにするのもひとつの手かもしれない。

 

また、画面右下の「ちかんされていませんか?」というボタンを押すと、今度はこのような画面が表示される。痴漢の被害にあっていそうな人を見かけた場合に、この画面を見せることで、声を出さずに声掛けを図ることができることになる。

 

防犯ブザー機能の使い方

防犯ブザー機能についても軽く解説しておく。画面下部の「防犯ブザー」タブを開くと、このような黒背景の画面が表示される。使い方は「見ての通り」という感じではあるが、画面をタップすると……

このような赤背景の画面に切り替わり、防犯ブザーのビープ音がスマホから鳴り響く。ちなみに、こちらも画面オフにしても音は鳴り続けていた。

スマホは肌身離さず持ち歩いていることがほとんどなので、この機能を知っておけば非常時に役に立ってくれるかもしれない。

 

使ってみての雑感

実際に使ってみて、このアプリはすごく出来がいいなと感じた。使い方が簡単で迷いにくいUIになっているし、機能もシンプルながらよく考えられている。

特に優秀だなと思ったのは、痴漢撃退機能で「声を出さなくてもコミュニケーションが図れる」というところ。すでに紹介したとおり、このアプリでは「助けを求める側」も「手助けをする側」も、声を出さずに画面の表示だけで意思疎通をすることができる。

 

これについては、上述のニュース記事で次のように述べられている。

Q.痴漢撃退機能の使い方は?
まず、「痴漢です 助けてください」という表示を見せて、音を出すのは2回目の手段になる。この機能を考える際に、「なかなか音を出すのはハードルが高い」と。「まず画面を見せて被害を伝えるところから始めて、気づいてもらえたら音を出すようなほうが使いやすい」という声があがっていたようで、2段階の機能になっている。

Q.4月8日にアプリのアップデートがあったようだが?
今回、「ちかんされていませんか?」という画面表示が追加された。都内の学生らによる防犯ボランティア団体「ピーポーズ」とアプリのチームが話し合いをした時に、「被害者がアプリを知らないかもしれない」「知っていても、被害に遭っている時にスマホを出すことが難しいかもしれない」「被害に遭っている人に手助けする意思を伝えることができる機能があったらいいんじゃないか」という意見が出て、アップデートで追加された。

 

僕は痴漢の被害に遭ったことはないし、周りでそれが起きているのに気付いたこともまだない。しかし、もしその場面に居合わせたときに、声を発することすら難しいほどの恐怖に飲まれることは想像に難くない。被害を受ける側は言うまでもないが、手助けをする側にとっても、声を上げるのはひどく怖いことだろう。そういう場合でも、画面を表示して見せるだけなら、声を出すよりはまだハードルが低いのではないだろうか。

 

まとめ:知っておくだけでも意味がある

ということで、個人的に「よくできてる!」と思った警視庁のアプリ「デジポリス」を紹介してみた。これ便利だなー!と思われた方は、ぜひインストールしておくことをおすすめしたい。声掛けの機能や防犯ブザーについては男性でも普通に便利だと思うし、けっこうおすすめだとも思う。

 

また、アプリまでは入れなくてもいいやという方も、こういうアプリがあることを知っておく意味はあると思う。電車内などで「助けてください」という画面を見せられたときに、このアプリの存在を知っていれば「あーあれか!」と理解することができるだろうし、逆に知らなければ「なんだあれ?」でスルーしてしまうかもしれない。

言うまでもなく痴漢というのは卑劣なことで、しかしなかなか解決が見えない問題でもある。いちガジェット好きの立場からしても、スマホアプリというテクノロジーの力でそれが少しでも解決に向かう未来があるなら、ぜひ見てみたいものだなと思うのだ。

 

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【18きっぷ日本縦断#02】予想以上に海の絶景・肥薩おれんじ鉄道と鹿児島本線乗車記【旅行記】

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今回は前回の続きとして、青春18きっぷで日本縦断の旅をしたときの旅行記をお届けしたい。第2回では、海の絶景路線・肥薩おれんじ鉄道の乗車記、ならびに鹿児島本線の様子を、前編後編に分けて記していく。

前回の記事はこちら↓

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はじめに:今回の旅行について

今回の旅行の趣旨は、青春18きっぷ1枚を1人で使い、5日間かけて普通列車だけで日本を縦断、つまり鹿児島県南端の枕崎から北海道北端の稚内まで行くというもの。地図に書き起こすと、1日目~5日目でそれぞれ次のようなルートをとることになる。

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1日目はピンク、2日目はオレンジ、3日目は黄緑、4日目は青、5日目は紫の区間を移動する

 

鹿児島中央駅と「神バナナ」のジュース

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ここまで乗車してきた指宿枕崎線のキハ40と、鹿児島本線を走る817系電車

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鹿児島本線からやってきた415系電車

指宿枕崎線で終点・鹿児島中央にやってきた。県庁所在地である鹿児島市の中心駅、そして新幹線停車駅とあって規模は大きく、6番線まである在来線ホームにもさまざまな車両がやってくる。

鹿児島市の人口は約59万人。これは多摩エリア最大の都市である八王子市(約58万人)と肩を並べる数字であり、鹿児島市もかなり大きな都市であることがわかると思う。そんなエリアの中心駅とあって、駅前にはイオンやビックカメラといった大型店舗のほか、「一番街」や「ベル通り」といった商店街も発達している。

 

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当駅で乗り換え時間が40分ほどあったので、そのベル通りにある「タナカバナナ」さんでバナナジュースをいただいてみた。砂糖や甘味料は使っていないとのことだが、飲んでみるとこれがびっくりするほど甘い。鹿児島でとれる「神バナナ」というバナナを使っているとかで、濃厚な甘さがなかなか絶品だった。今回はタイトな旅程なので、このような"その土地ならではの美味しいもの"を味わうことができたのも貴重な機会でよかったと思う。

www.tanaka-banana.com

 

鹿児島本線(鹿児島中央~川内)

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乗車する列車。817系電車の2両編成

ホームに戻ってくると、クロスシートの817系の2両編成が止まっていた。ここからは、この川内行きの列車に乗っていく。車内は立ち客こそ出ないものの、補助席まで含めて大体の席が埋まる程度の混み具合。

列車が走り始めると、車両が全然揺れないことに驚く。もっとも、どう考えても、先ほどまで乗っていた指宿枕崎線が揺れすぎだっただけなのだが。さすが本線と名が付くだけあって、走りは極めて快適。

 

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817系のクロスシート

817系のシートもまた、大きくて柔らかなヘッドレストがついていて快適で嬉しい。木材とブラックレザーを組み合わせた質感というのも、普通列車ではなかなか見かけないおしゃれなものだ。これは観光列車のデザインでおなじみのデザイナー・水戸岡鋭治氏によるもの。

実際に座ってみると、見た目だけでなくちゃんと座り心地も考えられていることがわかる。背ずりは一見固そうに見えるのだが、座ってみると「クッションが欲しい場所」にはちゃんとクッションがあてがわれている。リクライニングの角度もちょうどよく、少なくとも先ほどまで乗っていたキハ40のボックスシート(国鉄型車両でよくあるやつ)よりは数倍快適でありがたかった。

 

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鹿児島中央を出ると、いきなり山深いところを走る。駅が近づくたびに山あいに街が現れる車窓はなんとも旅情があっていい景色だ。個人的にもこういう車窓はなかなか好きなのだが、川内の近くまで同じような景色がずっと続くので、正直そんなに書くことはない。途中に大都市はなく、ゆえに大規模なお客さんの入れ替わりもなく、そこそこの人数を乗せたまま終点・川内へと到着した。鹿児島中央と同様に、ここも九州新幹線との乗り換え駅だ。

 

肥薩おれんじ鉄道(川内~出水)

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川内からは、肥薩おれんじ鉄道に乗車する。もともとJR鹿児島本線だった線路が、九州新幹線の開業とともにJRから切り離された第三セクター鉄道だ。始発の川内駅では、鹿児島本線のホームの端っこに乗り換え改札が作られていた。この路線、今はJRではないので、当然ながら18きっぷでは乗車できない。

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点線の区間は、本数の少なさや災害による寸断によって利用できない。

なのになぜそんなルートを通るのかというと、ほかに選択肢がないからだ。鹿児島から北へ向かうルートには

の3種類がある。しかし日豊本線ルートは早朝と夜の1日2本しか普通列車が走っていない魔境の区間があり、もう一方の肥薩線ルートは大雨の影響で長期運休となっている。旅程を5日間に収めるためには、消去法的に肥薩おれんじ鉄道を選ぶしかなかったわけだ。

現在は販売終了しているが、この旅行をした2022年3月時点では「期間限定1dayのれる切符」というフリーパスが発売されていたのでこれを利用した。価格は1,500円。川内~八代をふつうに乗り通すと2,670円かかるので、片道の通し利用でも十分元が取れる太っ腹なきっぷだった。

 

列車に乗り込むと、乗っている人はあわせて5人といったところ。もっぱら地元の方のようだ。さっきまでの川内行き電車にはもっとたくさん人が乗っていたのだが、大半の人は川内で降りてしまったらしい。この路線がJRから切り離されたのは、ざっくり言うと「民営のJRだと採算が取れないから」ということなのだが、この利用状況を見ているとなるほどなあと思わされる。ただ2013年度の営業係数は123(=100円稼ぐのに123円の経費がかかる)と、実はそこまでの大赤字路線というわけでもない。

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この列車は、1両編成のディーゼルカーで運転されている。肥薩おれんじ鉄道は交流電化されているのだが、交流電車は高価なので経費削減のためにディーゼル列車を走らせているらしい。軽快気動車特有のゴォーッという音を立てて、列車は進んでいく。さすがは元鹿児島"本線"なだけあり、かなり快調に飛ばしていくのが楽しい。

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車内には、こんなふうにミニテーブルもついている。弁当やパソコンまではさすがに置けないだろうが、お茶と時刻表くらいならなんとか置ける。こんな机でもあれば助かるものだし、なんだか旅情も増す気がする。

 

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薩摩高城(さつまたき)のあたりで、列車は山を抜けて海沿いに出る。山から海に一気に変化する車窓が楽しい。旅をしてるって感じがする。

その次の西方駅までの間では、車窓に景勝地・西方海岸を望むこともできる。東シナ海に向けて開けた海岸で、これはたしかに壮大な景色だった。車内アナウンスでも案内が入るなど、早くも車窓のハイライトのひとつがやってきた感じだ。景色が魅力的なぶん、天気が良くないのが本当に残念すぎる……。よく晴れた日なら、遠くに甑島を望むこともできるんだとか。

 

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列車はその後も、山の景色と海の景色が交互に入り交じるようなところをひた走っていく。今回肥薩おれんじ鉄道に乗ったのは「肥薩線が不通だったから」であり、正直やむなく乗るくらいのつもりだったのだが、いざ乗ってみると旅のメインディッシュを張れるくらい楽しい路線だった。乗っていてめちゃくちゃ楽しい。車内が空いてるのもすごく良い(やっぱり経営は心配になるけど)。

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牛ノ浜では「放課後ていぼう日誌」のラッピング列車とすれ違い。調べてみると、熊本のこのあたりを舞台にした漫画(とアニメ)のようだ。絵がきれい。

 

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海、山、海、海、山、海…みたいな贅沢な車窓もさすがに折口あたりまでくると見納めとなり、このあたりではローカル線らしい景色というか、ルーラルランドスケープというか、いい意味で田舎っぽい風景の中を進んでいく。これはこれで心が落ち着く、旅情溢れる景色でとても楽しい。というかさっきからずっと"旅してる感"がすごい。

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ちょっと雨が強くなってきたが、高尾野ではEF81型機関車の貨物列車とすれ違い。いかにもローカル線のような顔をしているこの区間だがそこは元鹿児島本線。今も貨物列車にとっては日本を縦断する大動脈の一部なのだ。第三セクターになったとはいえ、これに関しては元「本線」の風格が未だに残っている部分だといえる気がする。肥薩おれんじ鉄道が大赤字にならずに済んでいるのは、JR貨物から支払われる線路の利用料の存在も大きいのだろう(たぶん)。

 

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右奥に新幹線の高架が見える

列車は高尾野の2駅先、出水に到着した。ここは九州新幹線との乗換駅で、肥薩おれんじ鉄道線にとっても大事な拠点となっている。到着の直前には、車庫や社屋の姿も見えた。列車はこの駅で13分停車するということなので、フリーパスの特権を活かしてちょっと改札の外に出てみることにする。

 

出水駅をサクッと散策

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出水駅の駅舎はこんな感じ。新しい建物に見えるが、もともとは国鉄時代に荷物係の人などが詰所として使っていた建物を改装したものなんだとか。国鉄が荷物輸送(チッキ)をやっていたのは1986年までなので、意外にも歴史ある建物であることがわかる。その右に見えるのは1951年築の旧駅舎。

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その駅舎の脇にあるエスカレーターを上ると、線路をまたぐ自由通路に出る。これは新幹線の出水駅(写真右に写っているやつ)にアクセスするためのもの。1日の利用者数は805人/日(2020年度)と決して少なくはないが、このときは平日の昼間ということもあり通路は閑散としていた。

 

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駅前には、このように「C56 92」というSLが展示されている。お召列車(皇族のための専用列車)のけん引役も務めた実績もある、由緒ある機関車だということだ。こういう保存SLだと雨ざらしでボロボロのものも多いのだが、この個体は屋根の下で保存されていて塗装もきれいだった。地元の方に丁寧に管理してもらえていることがよく伝わってくる。

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運転席の中を見学することもできる……のだが、正直SLの知識がなさすぎてどの部品が何のためのものなのかさっぱりわからない。元々はどの部品も黒1色だったと思うのだが、この機体では彩度高めのド派手な塗り分けがなされているのが特徴的だった。色合わせがまんまきかんしゃトーマスだが、なぜこの塗装が施されたのかはよくわからない。

 

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SLつながりで言うと、肥薩おれんじ鉄道のホームの脇にはD51機関車の動輪も保存されている。こちらはちょっと塗装がはがれてしまっているが、肥薩おれんじ鉄道気動車が行き来するのを静かに見守っているようだ。

 

ちなみに、駅前にコンビニなどはないようだ。かつては百貨店なども駅前に構えていたものの、時代とともに衰退してしまったんだとか。いい感じの店があったらお昼ご飯でも……と思ったが、残念ながら叶わなかった。まあないものは仕方ないので、駅舎の自販機でお茶だけ追加購入しておいた。

 

次回予告

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記事が長くなってきたので、この先の区間(出水~八代)のようすについては記事を分けることにします。記事が書けたらリンクを追記します。

 

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サクラピンクのワイヤレスマウス「Huawei Bluetooth Mouse (2nd Gen)」を購入したので実機レビュー【新生活にもおすすめ?】

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今回は、この時期にもピッタリなサクラピンクのBluetoothマウス「Huawei Bluetooth Mouse (2nd Gen)」を購入したのでご紹介したい。まあぶっちゃけ春カラーというのはこじつけなのだが、なかなか質感の高い良いマウスなので、新生活の方も含めてマウス選びの参考にしていただければ嬉しい。

商品ページはこちら↓

 

開封

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箱から製品を取り出してみて驚いたのだが、このマウス、なかなかに質感が高い。プラスチック製ではあるのだが嫌な安っぽさがなく、柔らかで品のある薄ピンクの色をしている。上部分と下部分でピンクの色合いが違うのも、ツートンカラーみたいでおしゃれだ。

 

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ホイール部分には、このようにメタル調の仕上げが施されている。この加工がなされているマウスというのはなかなか見ないだろう。このあたりもしゃれていてなかなか素敵。

 

ただ、上述のとおりプラスチック筐体なので、持っていて重さを感じることはほぼない。金属仕上げのAppleMagic Mouse」あたりと比べると明らかにライトな質感で、その代わり持ち運ぶのはラクそう。全体としておしゃれなのだが、高級というよりはカジュアルな雰囲気もある、といった感じ。

 

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このマウスと同じくピンク系のノートPC「HP Pavilion Aero 13-be」とツーショット。このPCはピンクベージュなので厳密にはちょっと色味が違うのだが、とはいえ同系色で揃っているのはなかなか見栄えがいい。ちなみに、HuaweiのノートPC「MateBook」シリーズでは、中国国内限定でサクラピンクのカラーバリエーションが展開されているようだ(2022年4月現在)。

 

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ちなみに付属品はこんな感じで、説明書・保証書とテスト用の電池のみ。

 

ペアリング

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本体裏面。下のほうにある丸いボタンがペアリングボタン

ペアリングは通常のBluetoothバイスと同じ手順。本体の電源を入れ、ペアリングボタンを押すとペアリングモードに入る。あとはPCやタブレットの側からこのマウスを選び、ペアリングしてあげればOK。ちなみにこのペアリングボタンはBluetoothの接続先切り替えボタンも兼ねている。

 

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接続する相手がWindows11の場合は、ペアリングモードのBluetoothマウスを近づけるだけでこのようなポップアップが表示され、即座にペアリングができる。これはこのマウスというよりはWindows11の便利機能なのだが、使いやすくなったなあと感動してしまった。

 

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https://consumer.huawei.com/jp/accessories/bluetooth-mouse-2nd-generation/

ちなみに、Huawei製のPCを使っている場合は、このようなポップアップが自動で表示されてペアリングできるらしい。我が家ではHuaweiのPCは持っていないので、これは試せなかった。スマホ(Mate 20 Pro)やタブレット(MediaPad M5 lite 8)で一応トライしてみたのだが、まあ当然ながら対応していなかった。残念。

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Mate 20 Proに繋いでみた。もちろん普通にペアリングすることはできる

 

実際に使ってみて

センサーの精度がすごい

このマウスを使ってみて、一番印象的だったのがセンサーの精度の高さ。机などの上はもちろん、なんとシーツの上ですらふつうに使うことができた。びっくりするほど一切ストレスがなかった。今回実際に試せてはいないが、公式ページの文言によればガラステーブルの上でも普通に使えるらしい。

 

クリック音はそこそこ大きい

クリックしたときのカチカチという音は、うるさいほどではないもののある程度聞こえる。静かなカフェなどで使っていたら、おそらく隣の席のお客さんくらいには聞こえてしまうと思う(個人的には別に迷惑なほどとは思わないけれど)。

 

指紋というか、指の脂がちょっと目立つ

ちょっと気になったのが、手に持ってしばらく使っていると、表面に指紋、というか指の脂がやや目立つこと。メガネのレンズに指先が触れて汚れるようなイメージ……と言えば伝わるだろうか。こまめに拭いてあげないと、ちょっと残念な感じの見た目になってしまうかもしれない。もちろん軽く拭けば汚れは落とせる。

 

Pebble M350と比べてどうか

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僕が持っていたのはグリーンだったが、ピンクのカラバリもある

このマウスを買う前、僕はLogicoolの「Pebble M350」というマウスを使っていた。同じようなコンセプトのBluetoothマウスとして比較検討されている方もいるかもしれないので、以下に簡単に違いをまとめておく。

  • 本体の質感はHuawei Bluetooth Mouseのほうが上
  • USBでも接続できるのはPebble M350だけ(Huawei Bluetooth MouseはBluetoothのみ)
  • 3台のデバイスBluetooth接続できるのはHuawei Bluetooth Mouseだけ(Pebble M350はUSB1台、Bluetooth1台の計2台としか接続できない)
  • 値段はPebble M350のほうが安い(約1,500円差)
  • クリック音はPebble M350のほうが静か(ほぼ聞こえないレベルだった)

といった感じで、ざっくり言えば質感はプラスチッキーだけどお買い得なのがPebble M350、それより質感がよくて接続できるデバイス数も多いのがHuawei Bluetooth Mouseといった棲み分けになっている。

 

コスパ的にはどうなのか

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Amazonの商品ページより引用

さて、この製品の販売価格は、記事執筆時点のAmazon価格で3,501円。この価格でこの内容、と考えると、コスパ的には正直「普通かな」くらいの感じだ。特段コスパ最高!という感じでは正直ない。

 

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たとえば、ピンクのカラバリもあるBluetoothマウス、という点で製品コンセプトの近いLogicoolの「M650」シリーズ。これは価格帯も3,000円台後半と被っているのだが、こちらには側面に便利な「戻る/進む」ボタンがある。これがあるとないとではけっこう使用感というか利便性に違いが出てくるので、この差はけっこう大きいと思う。

また「もっと安くほしい!」ということであれば、上述のM350(2,000円台)も候補に入ってくる。Huawei Bluetooth Mouseはいい製品だし、値段も高すぎるというわけでは全然ないのだが、他社(主にLogicool)とのコスパ比較となると正直さほど優位には立てないと思う。

 

まとめ

いいところ、気になったところと色々書いてきたが、結論としてはこのマウスは普通にいいマウスだ。おしゃれでカジュアルなデザインをしているし、センサーの性能もなかなか悪くない。ただ競合と比べて極端にコスパがいいとかそういう感じではないので、基本的に見た目で選ぶタイプのマウスだなと思う。

とはいえ、個人的にはけっこう満足している。このデザインが好き!と思われた方は、購入を検討されてみてもいいと思う。

 

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【18きっぷ日本縦断#1】揺れまくるキハ40で突き進む。指宿枕崎線乗車記【枕崎~鹿児島中央】

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今回は、2022年3月に行った「18きっぷ日本縦断」旅行記の第1回として、枕崎駅から乗った指宿枕崎線の始発列車の乗車記をお届けしたい。JR線として最南端の地を走るこのローカル線は、山あり・海あり・揺れあり、の乗りごたえたっぷりの路線だった。

 

前回の記事はこちら↓

39anartwork.hatenablog.com

 

はじめに:今回の旅行について

今回の旅行の趣旨は、青春18きっぷ1枚を1人で使い、5日間かけて普通列車だけで日本を縦断、つまり鹿児島県南端の枕崎から北海道北端の稚内まで行くというもの。地図に書き起こすと、1日目~5日目でそれぞれ次のようなルートをとることになる。

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1日目はピンク、2日目はオレンジ、3日目は黄緑、4日目は青、5日目は紫の区間を移動する

今回の記事では1日目、指宿枕崎線の始発列車(枕崎6:04発、鹿児島中央行)に乗車してきたようすをお届けしていく。

 

まだ真っ暗な枕崎駅

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朝5時45分ごろに枕崎にやってくると、辺りはまだ真っ暗だった。青黒い空の下、駅舎の明かりと列車のテールランプがひときわ目立っている。この駅が、これから始まる日本縦断の旅のスタートラインとなる。

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枕崎から乗車するのは、キハ47型の2両編成。1980年前後に製造され、活躍期間はそろそろ40年を超えてきている。エンジンやシートモケットの更新は受けているが、それにしても重厚な風格が漂うディーゼル車だ。JR東日本や東海ではすでに現役を退いているが、九州では今でもバリバリの現役。まずはこれに乗って、この列車の終点・鹿児島中央を目指していく。

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枕崎は無人駅ということで、このように乗車駅証明書を車内で発券している。今回は青春18きっぷなので別にもらわなくてもいいのだが、せっかくなので1枚もらっておいた。旅の記念になるし、今回なら稚内まで持っていき、駅名標とツーショットでも撮ればなかなか楽しそうだ。

 

枕崎~指宿:南の果てを走る末端区間

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発車直前の枕崎駅のようす

枕崎を発車。この時点で車内のお客さんは3人。出で立ちから察するに全員旅行者のようで、この時点では地元の利用者はいないようだった。

列車には途中まで誰も乗ってこなかったのだが、枕崎から7駅目の石垣で複数人の乗車があった。中には、駅まで車で送ってもらってきていた高校生もいた。まだ朝6時半なのに家を出ないといけないなんて、ずいぶん大変なんだなと思う。次の御領でも何人か高校生が乗ってきた。制服が同じなので、どうやらみんな同じ学校のようだ。「はよ」「っはよ」とあいさつを交わす場面も見られた。

さて、指宿枕崎線といえば、列車の揺れがものすごいことでも有名な路線だ。実際に乗っていても、まあたしかによく揺れる。朝ごはんに車内でパンを食べたのだが、揺れのせいでお腹がシェイクされてちょっと気持ち悪くなってしまうくらいには揺れていた。

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ちなみにこのとき食べたパンは、前回の記事でも紹介したキングチョコ。チョコクリームをはさんだパンにさらにチョコをかけた、鹿児島の名物パンである。それに野菜ジュースも飲んで栄養補給はばっちりだ。

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ところで、枕崎発車後しばらくは、車窓右手に薩摩富士こと開聞岳が常に見えている。しかし写真を撮ろうと思うと、おそらく風や波なんかから線路を守るための鉄道林が手前にあるのでシャッターチャンスは意外に短い(実際、何回も撮影失敗した)。ちなみに鉄道林の木の枝は伸びに伸びており、ガリガリガリッ!と音を立てながら車両を盛大に擦っている。ローカル線らしい光景だろう。

 

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西頴娃(にしえい)で行き違いの列車とすれ違う。数分の停車時間があるのでホームに降りてみると、ほんのり潮風のにおいがした。ここは山川より先の末端区間では最も乗降客数の多い駅のようで(178人/日)、ここで高校生がたくさん乗ってきた。乗り込むなり車両真ん中のボックスシートに集まって勉強会を始めるようだったので、邪魔してはよくないと思い車端のボックスシートに移動。どこでもそうだが、ローカル線の主役は通学定期の高校生なんだなあと改めて実感する。

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次の頴娃を過ぎると、さっきまで遠かった開聞岳がいつの間にか近づいている様子を見ることができる。標高924mと、全国的に見てすごく高いわけではないようだが、近くで見るとずいぶん立派で美しい山体をしている。

 


ちなみに、JRで日本最南端の駅こと西大山はこのあたりの区間に位置している。……のだが、うっかり写真を撮り損ねてしまった。残念すぎる……。日中ならだいたい数名の下車がある観光客の多い駅のようだが、この列車は始発ということもあり、とくに乗降はなかったと記憶している。

 

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ここまでは山や平地など「陸」の車窓が中心だったが、山川に着く直前で、車窓は一気に海ビューになった。そして山川と、続く指宿からはここまでで1番の乗車があった。やはり高校生が中心ではあるが、指宿駅周辺などにホテルが集まっていることもあり観光客も少なくないようだった。

 

指宿~鹿児島中央:観光地から都会に抜ける近郊路線

指宿を出ると、先ほどから十分強かった揺れはピークに達する。死ぬほど揺れる。そして次の二月田では、ここまで車内を埋めていた高校生の子たちが一気に降りていった。どうやら高校が近くにあるらしい。ただここからは観光客の乗車も多く、車内が閑散とすることはなかった。

ここまでは後ろの車両に乗ってきたのだが、ここでお手洗いに行くために前の車両に移動。思った以上に混んでいてびっくりした。考えてみれば通学時間帯なので当たり前なのだが、やっぱりワンマン列車では後ろの車両に乗るほうが絶対にいいなと思った(ワンマン列車では、後ろの車両のドアは開かない駅が多い)。

 

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宮ヶ浜のあたりまで来ると、車窓には再び海が見える。山川の近辺でもそうだったが、指宿枕崎線から見える海は基本的に内海の鹿児島湾。波はおだやかで、奥には対岸の大隅半島まで見渡すことができる。写真では養殖の設備のようなものも写っているが、鹿児島湾ではブリ、ワカメ、アサリなどの養殖が盛んなんだとか。どこかで下車しておいしいお店でも探したい衝動を抑えつつ、先へと進んでいく。

薩摩今和泉では、また別の高校の学生さんたちが大量に下車。けっこうな人数を吐き出していった。車内はまた閑散として、一気に観光客の割合が増える。

 

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生見(ぬくみ)駅では、キハ40の4両編成とすれ違った。ローカル線を主戦場とするキハ40を4両もつないでいる光景というのは、今となっては全国的にもわりと珍しい。これもまた、利用が多い通学時間帯ならではの光景なのだろう。

 

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前之浜のあたりでは、海沿いを走る国道226号と並走する。ともに海岸線からけっこう近いところを走っているため、なかなかの絶景だ。列車から眺めて楽しいのはもちろんのこと、いつか車でも来てみたい…!と心から思った。駐車場つきの展望台もあるようなところなんだとか。

 

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五位野あたりまでくると、もう鹿児島市内ということもありにわかに市街地が見え始める。はるか遠くまで続く街並みを見ると、鹿児島市もなかなか都会なんだなあと思わされる。調べてみると、鹿児島市の人口はおよそ60万人弱。これは小倉や門司を擁する北九州市の3分の2くらいの数字であり、そう考えると鹿児島市もなかなかの規模の街であることがわかる。

とはいえ列車は相変わらずよく揺れる。お腹の中で臓物ががグワングワンと言う感覚があるくらいにはよく揺れる。市街地が近づくにつれて増えてきた他のお客さんも、されるがままにゆっさゆっさされていてなかなかシュールな様子。なんだこれ。

 

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しかし、その揺れは長くは続かなかった。2016年に完成したばかりの、真新しい高架の区間に入ったのだ。慈眼寺も高架駅となっており、すごくきれいだ。乗ってくる人もそれなりにいる。このあたりまで来るともう本格的に鹿児島市街が始まるようで、市街地を見下ろせる区間があったり、併走する道路が渋滞していたりした。

慈眼寺駅の近辺には、その名の通り慈眼寺というお寺があったらしい。これは飛鳥時代から続く立派なお寺だったが、明治2年廃仏毀釈(国家神道を広めるため、仏教を制限する国策)により取り壊されたんだとか。現在その跡地周辺は慈眼寺公園として整備され、時期によって桜や紅葉、ネモフィラなどを楽しめる癒しスポットになっている。今初めて知ったスポットだが、次鹿児島に来るときにはぜひとも寄ってみたい。

 

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慈眼寺発車後も、列車は引き続き立派な高架区間を走り抜けていく。ピカピカだし、全然揺れないし、指宿枕崎線ってこんな区間もあるのか!とびっくりした。

f:id:MihanadaMikan:20220331223813j:plain谷山ではまたキハ200とすれ違った。写真左上のサイネージを見ると、見るとこの時間は30分以下の間隔で次々に列車が来ることがわかる。もっともその大半は喜入や指宿など、途中で折り返す列車なのだが。ちなみにここ谷山は、指宿枕崎線の途中駅で最も乗降客数が多い駅でもある(5,580人/日)。これは今回の旅の起点・枕崎駅の100倍以上にもなる数字であり、いかにこのあたりの区間が利用されているか、そしてこのあたりの区間に利用が偏っているかがよくわかる。

 

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谷山を出ると列車はまた、地上のよく揺れる線路に戻り、市街地の中を縫うように進んでいく。南鹿児島あたりからは市電とも併走する。

 

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鹿児島中央に着く直前には、鹿児島車両センターの車両基地も見える。キハ40や415系といった国鉄時代からの車両が当たり前のように並んでいる光景も、今ではすっかり珍しくなった。

 

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それが終わると、ほどなくして列車は終点・鹿児島中央に到着。県下最大の都市の中心駅、かつ九州新幹線の終着駅ということで、かなり規模の大きな駅だ。枕崎は無人駅だったので、ここで18きっぷにハンコを押してもらった。

 

乗り通してみての感想

さて、枕崎から2時間49分という時間をかけて鹿児島中央まで乗り通したわけだが、まず感想としては「けっこう長かった!」というのがあった。観光特急の「指宿のたまて箱」以外は各駅停車しか走っていないことや、意外に混み合う区間が多いことも、体感時間を長くしている理由のひとつだろう。ただ、沿線の景色は山、海岸、市街地とバラエティーに富んでおり、ヘビーな乗車時間なりに車窓を楽しめるのはすごくよかった。最南端の地を走る単線非電化のローカル線とあって、旅情がバッチリなのも素晴らしい。

また、「指宿枕崎線はよく揺れる」というのは一部で有名な話ではあるが、これに関しては事実だったと言わざるを得ない。揺れは実際にひどいので、これはもう割り切って「これも旅情のうち!」と楽しんでしまうのが一番いい気がする。乗り物に酔いやすい方は、くれぐれも酔い止めの用意を忘れないように気を付けていただければと思う。

 

次回予告

次回は、鹿児島中央で乗り換え時間にいただいたバナナジュースを軽くご紹介しつつ、鹿児島本線(鹿児島中央~出水)の乗車記を書いていく予定。投稿が済んだらリンクを追記します。

(2022.4.19追記)次の記事はこちらです。鹿児島本線肥薩おれんじ鉄道(川内~出水)の乗車記となっています。よければこちらもお読みください↓

39anartwork.hatenablog.com

 

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※この記事内の情報は、2022年3月23日現在のものです。最新の情報については、各社のWebサイトなどで随時確認をお願いします。

 

前回の記事はこちらから↓

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