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元ユーザーが語るMacBook Proの不満点!本当に「クリエイター向け」なのか疑わしい

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クリエイター向けのノートPCの代表格と言えば、そう、MacBook Pro。美しい筐体、豊富なクリエイティブソフト、そして立派なお値段!どれを取っても超一流で、「できる」クリエイターがこぞって使っている……そんなイメージがある。でもそれ、本当にそうですか?

僕は以前、そんなイメージに踊らされてMacBook Proを買ったことがある。13インチの2019年モデルで、第9世代のCore i5を搭載していた。しかしこれが不満だらけで、半年も経たずに売却。Windowsを買いなおすに至った。今回は、実際に使ってみてわかったMacBook Proの不満点を挙げながら、あの高価なラップトップが本当に「クリエイター向け」なのかどうかを考えていきたい。内容上どうしてもAppleディスが入るので、Apple製品大好き!!な方は今のうちにブラウザバック推奨。

GPUがオンボかRadeonしかない

まずはこれ。最初にして最大の不満点。13インチMacBook Proに関してはGPU内蔵GPUしかないのだ。クリエイティブ向けを名乗っておきながら内蔵GPUってどういう了見なんだろうか。

GPUというとゲーム用途のイメージがあるが、それと同じくらい大事な用途が動画の書き出し、ハードウェアエンコードだ。いくらIntel内蔵グラフィックが性能向上したといっても、いくらM1の内蔵グラフィックがIntelのそれの6倍の性能だといっても、外付けGPUのPCに比べたら使い勝手には確実に影響が出る。というかPro名乗ってるくせに内蔵GPUだったら、それってAirと何が違うんだろうか。

16インチともなればさすがにGPUは外付け……なのだが、このGPUというのはAMDRadeonである……そう、超定番で人気のGeForceではないのだ。

MacBookGeForceが採用されない理由は、AppleNvidiaの不仲……というより、Appleが10年前の不具合を引きずって未だにNvidiaをシャットアウトしているからだ。そのあたりについて詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になる↓

www.gizmodo.jp

某F○rtniteの件もそうだが、Appleは気に入らない取引相手をユーザーの利便性無視で平気でぶった切る。人気のGeForceを選べないのは明らかに不便だと思うのだが、Appleが改心しない限りきっと今後もこのままなんだろうなと思う。

 

端子がなさすぎる

まぁGPUに関しては買う前からわかっていることではあるので、ここからは「実際に使ってみたらこんな風に不満だった!」という話もしていきたい。まずは端子について。

僕が使っていた2019年モデルは、Thunderbolt 3というUSB Type-C型の端子を4ポート持っていた……が、逆に言えば端子はそれだけしかない。強いて言うならイヤホンジャックがあるが、拡張性に関わるようなものは上述のThunderbolt 3だけだ。一般的なType-AのUSBメモリも、LANケーブルもHDMIケーブルも繋げられない。

Type-Cのハブ使えばいいじゃんという話もあるし、実際僕もそう思っていた。僕が使っていたハブは具体的にはこれだ↓

www.amazon.co.jp

USB Type-A、LAN、HDMI、SDカードスロットなど色んな端子がついていて、このハブ自体は良いものだった。が、何をするにもハブ必須というのはやっぱり無理がある。PCを外に持ち出して作業したいのに、ハブを置いてきたせいでデータが入っているUSBメモリが挿さらない……とかざらだった。

映像出力に関しては、HDMIなんか使わなくてもThunderbolt 3からすればいいという話もある。でもそれじゃダメなケースもあるのだ。
具体的には液タブのケーブル。僕の使っている液タブは、HDMIとUSB Type-Aの二股に分かれた専用ケーブルでPCに接続する必要がある。そして、それをハブに繋ぐとこんなふうになる↓

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MacBook Pro(左上)に液タブ(右下)を接続の図

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ハブ付近を拡大すると……

かなり無理矢理に線を取り回しているのがわかると思う。断線のリスクも高まるし(しかも専用ケーブルだから断線すると高くつく)、見た目だって全然スマートじゃない。

 

端子を減らして、種類も統一して……というのは、Apple的には美学に基づいてやっていることなのだろう。でも時代はまだそれに追いついていないのだ。USBメモリは今でもType-Aが主流だし、無線LANはまだ有線ほど速くはないし、HDMIだって簡単に消えはしないのだ。ユーザーの使い勝手を無視して美しさを追い求めたとて、それはただの自己満足の域を出ないのだ。

 

ちなみに、M1チップ搭載の最新のMacBook Proでは、そのThunderbolt 3端子すら2つに減らされたらしい。

 

スペックを詳しく開示してくれない

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Apple公式サイトよりMacBook Pro 16のCPUについての表記

上の画像はApple公式サイトから引用したMacBook Pro 16インチのスペック情報の一部である……が、これ、何かがおかしいことにお気づきだろうか。

同じくクリエイター向けとしても有名なノートPC・ThinkPadシリーズのスペック表記と比較してみると……

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Lenovo公式サイトよりThinkPad X1 Carbon Gen8のスペック表記

そう。MacBook、実はCPUの型番を開示していないのだ。上の例でいうと「Core i7Core i9搭載である」ことはわかっても、具体的にi7(もしくはi9)のどのモデルなのかはわからないということだ。同じi7と言っても当然モデルによって性能差はあるし、何より「同じCPUを搭載した他社のノートPCとの比較」ができなくなるという大問題もある。

 

ちなみに、Appleがスペックの詳細を教えてくれないというのは、MacBookのCPUに限った話ではない。

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Apple公式サイトよりiPhone 12 mini/iPhone 12のバッテリー性能表記

例えばiPhoneのバッテリー容量。普通ならバッテリーの容量は「○○mAh」と具体的な数字で示すところを「ビデオ再生:最大15時間」。いやなんやそれ。 

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Xiaomi公式サイトよりRedmi 9Tのバッテリー性能表記

iPhone以外のスマホなら、バッテリー容量はこのように「○○mAh」と表すのが普通だ。これによって、例えば「6000mAhのスマホAと3000mAhのスマホBなら前者の方が電池持ちがいいんだな」といった比較がしやすくなるわけだ。iPhoneの書き方ではそういう比較ができない。大体「ビデオ再生:最大15時間」なんて、電波状況とかでいくらでも変わってくる数字であって全くアテにならない。

 

総じて、スペックを詳しく教えてもらえないことによるユーザーの不利益はApple製品と他社の競合製品とのスペック比較がしにくくなる」ということだ。Apple的には製品のコスパの悪さを隠せるし囲い込みもしやすくなってそりゃ良いだろうが、物を売る態度としては流石にちょっと不誠実では……。

 

鮮やかすぎる光沢液晶

ノートPCの液晶ディスプレイには、表面がコーティングされていて映像をより鮮やかに見せられる「光沢」と、表面のコーティングがなくマットな「非光沢」の2種類がある。そして、MacBook Proは全機種が光沢液晶を採用している。

映像が鮮やかに見えるならいいじゃん!と思われるかもしれないが、よく考えてみてほしい。その画面でイラストや写真の色調整をしたら、実際の鮮やかさ以上に鮮やかに見えてしまうのだ。

 

実際、MacBook Proで色味の確認をしながら描いたイラストは、後からスマホなどで見ると「あれっ、なんか思ったよりくすんでる……」という事態に陥ることがよくあった。個人的にはイラストや画像編集に使うなら非光沢のIPS液晶一択だと思う。

 

鮮やかな光沢液晶が効果を発揮するのは、すでに完成されたイラストや画像、動画を楽しむとき……つまりコンテンツ消費の場面である。そう考えれば、クリエイター向け、つまり消費ではなく生産のためのノートPCに光沢液晶を採用するちぐはぐさが分かっていただけるだろう。

 

ペラペラのキーボード

僕が使っていた2019年モデルまでは、MacBook Proのキーボードは「バタフライキーボード」と呼ばれるものを採用していた。これは、ざっくり言えば「超薄型な代わりに打鍵感は最悪でしかも壊れやすい」という残念なキーボードだ。

再三言っているようにMacBook Proはクリエイター向けであり、文章の執筆やプログラミングなどキーボードを多用する用途にも訴求するはずのモデルである。筐体を薄くしたいあまり打鍵感や耐久性を犠牲にしてしまったら元も子もないのだ。結局これも端子の話と同様、デザイナーの自己満足でしかないのである。

 

これに関してはさすがにメスが入り、現在ではMacBook Proのキーボードは一般的なキーボードと同じパンタグラフ式に改められている。打鍵感はともかく、耐久性に関してはようやく「並」くらいにはなったようだ。

 

まとめ:無知という恐怖

もちろん、MacBook Proにも良いところはいくつもあった。アルミ削り出しのかっこいい筐体はたしかに所有欲を満たしてくれたし、使い心地のいいタッチパッドもあった。コンテンツ消費の用途に絞るなら、光沢液晶だって鮮やかで素晴らしかった。

でも、それじゃダメだったのだ。それらは結局すべて些細なことであって、根本的な使い勝手の改善に寄与してはくれなかったのだ。顔は好みだけど性格が嚙み合わない相手とうまくやっていくことができるだろうか?答えは明らかだろう。

 

20万円以上払ってやっとこさ買ったMacBook Proは、結果として僕の人生で最大級の「失敗だった買い物」になってしまった。とはいえ、そこから大きな教訓を得ることはできたなと思う。無知というのがいかに怖いことか、僕は今では痛感している。

何を隠そう、このMacを買ったときの僕は、PCのスペックや相場についてほとんど何も知らなかったのだ。「このスペックのPCなら大体このくらいが適正価格」というイメージがなかったからこそ、モバイル用i5で内蔵グラフィックのPCに20万円も払ってしまったわけだ。

幸いにもこの失敗と、のちに後継として自作PCを組むための勉強をしたことで、僕はPCについてある程度の知識を手に入れることができた。やっぱり「知っている」というのは偉大なことだなと思う。

 

ついった↓

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