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「技適なし」海外版スマホは合法的に使える?特例制度に申請すると何ができるようになる?【Realme GT Master Edition】

この記事では、海外向けに販売されている技適のないスマホを日本国内で使う際に、電波法に触れずにどこまで使えるのかを考えていきたい。今回は海外スマホ「Realme GT Master Edition」の実機を手元に用意したので、これを使って実際に「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」に届け出もしてみた。

 

 

【※技適未取得機器の取り扱いについて】

この記事で取り上げる無線設備「RMX3363」は、電波法に定める技術基準への適合が確認されておらず、法に定める特別な条件の下でのみ使用が認められています。この条件に違反して無線設備を使用することは、法に定める罰則その他の措置の対象となります。

 

 

おしゃれな海外スマホを買いまして

本題に入る前に、今回取り上げる海外スマホ「Realme GT Master Edition」について軽く見ておきたい。

この機種の特徴は、なんと言っても圧倒的に美しいその外装。スーツケースを模した画期的な背面の造形をはじめ、存在感がありつつも主張の激しすぎないカメラユニットの造形など、非常に上品でおしゃれなボディを有している。世界中で売られているすべてのスマホのなかでも、トップクラスに優れたデザインをしていると思う。

「realme」ロゴの下にサインが入っているように、このデザインは山梨県出身の世界的デザイナー・深澤直人氏によるもの。深澤氏は無印良品のプロダクトやデザインケータイ「Infobar」などのデザインも手掛けており、国内外問わず多くのファンを抱えている。個人的にもかなり好きなデザイナーさんの1人だ。

 

さて、今回僕はそんな深澤直人デザインのスマホに一目惚れしてしまい、お手頃な中古を見つけてつい購入してしまったわけだが、1つ問題がある。このスマホは日本国内向けではないので、日本の認証(技適)も取得していない。つまり、この状態で電波を発すると、電波法に違反してしまうのだ。

もっとも、その状態で使ったって、逮捕されたりすることはまずあり得ない。ただ、大好きな機種であるからこそ、イリーガルな使い方はしたくないな…という気持ちも一方ではある。そこで今回は総務省の「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」を利用し、法律の範囲内でどのような使い道が考えられるかを検証していきたい。

 

技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」に申請してみた

前置きが長くなってしまったが、そんなわけで今回はこの制度に申請して、海外スマホを合法的に使えるようにしていく。なお注意点として、この手続きをしたところでSIMカードを使っての通信が合法的にできるようになるわけではないことを先にお断りしておく。

 

exp-sp.denpa.soumu.go.jp

申請をするには、まずは上記のサイトにアクセスする。画面の内容を確認しつつ一番下までスクロールしていくと「新規ユーザ登録」というボタンがあるので、そこから画面の指示に従ってユーザ登録を行う。

ちなみに、その際には、マイナンバーカードをPCで読み取る必要がある。今回は、USB接続のソニー製カードリーダー「RC-S330」を使用した。

 

ユーザ登録が終わると機器ごとの申請ができるようになるので、フォームに必要事項を順に入力していく。

注意したいのは、無線機器を移動しながら使用する場合、移動経路を記入しなければいけないということ。しかしスマホというのは普通どこにでも持っていくので、特定の移動経路なんて示しようがない。つまり、基本的に電波を出せるのは自宅の中だけ、ということになるわけだ。これはスマホとしてはかなり致命的だ。もうこの時点で、海外スマホを「普通のスマホとして」「合法的に」使うことは絶望的であることがわかるかと思う。

 

それが終わると、次は実際にどんな電波を利用することになるのかを選んでいく。スマホの場合、通常関係があるのはBluetoothWi-Fiのみなので、必要なものにチェックを入れていく。今回の機種はBluetooth5.2やWi-Fi6(11ax)に対応しているので、これらも忘れずにチェックを入れる。

なお、上述の通り、ここで4Gや5Gといったモバイル通信の電波を選択することはできない技適のない端末でモバイルデータを使うには、通信会社との専用の契約が必要とされているからだ。2022年7月現在、この契約を個人が行うことは現実的ではないため、モバイル通信に関しては諦めるしかない。

 

すべての入力が終わると、【開設届出を受け付けました】というメールが送られてくる。これをもって申請は終了し、晴れて海外スマホWi-FiBluetoothが合法的に使えるようになった。

 

結局この状態で何ができるのか

というわけで特例制度への申請を済ませたわけだが、これによって何ができるようになったのか、何はできないままなのか。以下に整理してみた。

 

【できること】

  • 自宅でWi-Fiを使って通信すること
  • 自宅でBluetoothを使って通信すること
  • 機内モードなど、電波を発さない状態で外に持ち出すこと
  • USBを通じて有線でデータをやり取りしたり、有線LANでネットに接続すること(場所を問わず)
  • 有線イヤホンを接続すること(場所を問わず)

【できないこと】

  • SIMカードを使い、モバイルデータで通信すること(場所を問わず)
  • 自宅以外でWi-Fiを使って通信すること
  • 自宅以外でBluetoothを使って通信すること

 

いかがだろうか。ここまでお読みいただければお分かりかとは思うが、特例制度に申請をしたところで海外スマホは「普通のスマホとしては使えない」のだ。

もちろんiPod touchなど音楽プレーヤーの代わりくらいにはなるだろうが、外出先でBluetoothイヤホンを接続したらアウトである点には注意が必要。もちろんモバイルルーターテザリングなどでWi-Fiにつないでもアウト。取り回しにあたっての制約は、非常に多いと言わざるを得ないだろう。

自宅専用のゲーム機にはなりそう

一方で、自宅でゲーム機代わりに使う端末や「ごろ寝端末」などであれば、案外実用的に使えてしまうかもしれない。ただこの届出には180日の有効期限があり、期限が切れたら改めて申請をしないといけない点は要注意だ。

 

まとめ

というわけで、今回は技適のない海外スマホを購入し、「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」に登録してみた、という記事だった。海外スマホを買ってみたいけれど、実際どんな風に使えるの?という方の参考になれば嬉しい。

ちなみに、実際には海外スマホを「こっそり」普通のスマホとして使っている人は一定数いるし、それで摘発されたという例もこれまでのところ1件もない。とはいえ、当ブログとしてはそれを推奨するつもりはないので、ぜひ各自良識の範囲内で使っていただければと思う。

 

今回買った「Realme GT Master Edition」については、自宅で使うごろ寝端末兼音楽プレーヤーとしてしばらく使っていこうと思う。非常によくできたスマホなだけに「普通のスマホとして」使えないのが本当に惜しいのだが、せっかくなので家の中で活用しつつ、美しいデザインを眺めてニヤニヤしたい。

 

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